こんにちは!注文住宅業界歴6年、きのぴーです。
家づくりを検討する上で、「地震に強い家」を重視する人はほとんどです。
でもハウスメーカーの展示場へ行っても、どの営業マンも「当社の家は地震に強い家です!」と言ってきますよね。
各ハウスメーカーの地震対策の違いは何となくわかっても、結局どこのハウスメーカーが地震に強いの?という疑問は解決されないと思います。
今回は、公表されている耐震等級や耐震性能を見た中でおすすめできるハウスメーカーをランキングでお伝えします。
あくまで会社としての評価ですので、ランキング上位の会社=地震に強い家が建つという考えは捨てて、参考までにご覧ください。
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地震に強いハウスメーカーランキングBEST5
このランキングにランクインしているハウスメーカーはどれも耐震等級3のハウスメーカーです。
注文住宅業界歴6年の僕が、工法を考慮して独自にランキングをつけてみました。
第5位 積水ハウス
積水ハウスの建物の中でも軽量鉄骨造をおすすめします。
「ダイナミックフレームシステム」という工法を採用しています。
大空間を作ることが可能な「ダイナミックフレームシステム」を活かしながら、地震からの安心性を高めているのが地震動エネルギー吸収システム「シーカス」という制震ダンパーです。
震度7を想定して作られた「シーカス」は地震による建物の変形を抑えるだけだはなく、耐久性にも優れています。
どんなにいい性能の制振設備でも、1度の地震で使い物にならなくなってしまっては、家族の安全は守れません。
積水ハウスの「シーカス」の耐用年数は、その建物の鉄骨躯体の対応年数に相当します。
その理由はダンパーの中に採用されている特殊減衰ゴムの耐久性が非常に高い点です。
その耐久性は、実大モデルによる振動実験でも証明されています。
総回数245回の振動実験を行った後に、兵庫南部地震の10倍の破壊力のある振動を受けても、「シーカス」を装備した建物は倒壊しないだけでなく、外壁の割れや脱落もないことが確認できています。
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第4位 住友林業
木造住宅でも大空間を取れることで有名な住友林業です。
大空間が取れる=躯体が強いということがわかります。
採用されているのは「ビックフレーム構法」です。
一般の柱に加え約5倍の太さ(560mm)のあるビックコラムと呼ばれる柱が、主要な構造材として使われています。
ただ柱幅が太いだけでなく、筋交いや耐力壁の役割を果たしています。
また、木造住宅では木同士の接合部の弱さを懸念されていましたが、住友林業の建物はその点もしっかりクリアしています。
特徴は2つ。
1つ目は、「メタルタッチ接合」という接合方法です。
太い柱をなるべく損失させず、そして強固に接合しています。
また基礎と柱を土台を通さず金物同士のメタルタッチで直接接合している為、ビックコラムと梁と基礎の一体化を実現させています。
2つ目は「剛接合」ができているという点です。
一般的な接合では、接合している柱が細い為に接合部分の荷重に耐えられず、地震に負けてしまいます。
たとえ柱の間に筋交いを入れたとしても接合部分はやはり細い柱なのでなかなか強度を出すことができません。
しかし、住友林業の「剛接合」であれば、太い柱を強固につなぐため構造体を一体化させやすく、地震の力を分散することができています。
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第3位 三井ホーム
「震度7に60回耐えた家」というCMでもお馴染みの三井ホームです。
これだけでも地震に強いんだと印象を与えてくれる三井ホームですが、この素晴らしい実験結果の裏にはしっかりと考えられた構造があります。
それは、三井ホームが採用している「プレミアム・モノコック構法」です。
この工法は基本の枠組みに加え、6面体で床面、壁面、屋根面を構成している構造です。
地震等で大きな負荷がかかった際にも、面があることで1箇所に過大な負荷がかかることなく家全体に力を分散することができる為、鉄骨にも劣らない耐震力を発揮しています。
そして、1番の特徴は基礎です。
三井ホームの「マットスクラブ基礎」はベタ基礎採用はもちろんのこと、建物の基礎にかかる荷重を1邸ずつ解析し、重荷重の空間の基礎には鉄筋量を増加させています。
吹き抜けがあるような空間では基礎への荷重が軽い為、通常の基礎で支えることが可能ですが、本棚や重い家具家電が置かれる場所や住宅設備がある空間は、基礎に対する荷重が非常に大きいです。
その為、荷重が大きい場所には鉄筋を増やし、均等な力で面を支えられるような基礎にしています。
土台から考え抜かれた建物の為、建築地の地盤がしっかりとしていれば、地震にからしっかり守ってくれるでしょう。
しかし、三井ホームはデザイン住宅も手掛けている為、間取り等で耐震性能が落ちる可能性もありますので注意が必要です。
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第2位 セキスイハイム
セキスイハイムの特徴といえば大部分を工場で生産するというスタイルです。
工場の強みを生かした、「ボックスラーメン構造」という工法を採用しています。
強さの基本はやはり機械による精度の高い溶接と品質管理です。
通常の鉄骨の工法とは違い、ユニットを構成する接続は全て溶接で行われています。
またユニット同士を接続する「ハイテンションボルト」の耐震性能を上げる大きな役割を果たしています。
水平間は1tに耐えれるジョイントボルト、さらに基礎とユニットは約2.2t以上の力に耐えれるアンカーボルトで繋がれています。
このハイテンションボルトは長さ世界一の明石海峡大橋でも採用されています。
ユニット間の強固な連結で地震の揺れを1箇所に集中させずに柱梁に分散させ、基礎から地中へと力をスムーズに流しています。
また、ボックスラーメン構造の「粘り抵抗型(しなやかさ)」と高性能外壁の「強度抵抗型(堅さ)」の耐震を組み合わせ地震の揺れを軽減させる「ハイブリッド耐震GAIASS」が標準仕様です。
大手メーカーには珍しい、制振や免振の技術を耐震だけでまかなう、強固でシンプルな工法をとっているハウスメーカーです。
また、ユニットなのでシンプルな建物の形状が多い事や、特徴であるフラットな屋根には軽量なステンレスが使われている点も、耐震に関しては大きなメリットです。
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第1位 ヘーベルハウス
鉄骨の建物の中でも特に地震に強いと言われている重量鉄骨を採用しているへーベルハウスですが、ただの重量鉄骨ではありません。
制振の考えを取り入れた家づくりをしています。
特徴は3点です。
1つ目は、制振フレーム「ハイパワードクロス」です。
制振フレームの中央部に粘り強く変形能力に富んだ鋼材が採用されています。
地震の力に対し、この剛材が動きながら受け止めることで柱梁などの構造躯体を守ります。
また、劣化がない為に余震などの度重なる揺れにも対応できます。進化した最先端の制震ダンパーです。
2つ目は外壁です。
外壁を躯体に完全には固定しない手法をとっています。
また目地シーリング材も、柔軟で動きのある素材を採用している為、力が加わった際にシーリング材が力を吸収に外壁に影響を与えることを防ぎます。
その為、地震による外壁のひび割れや落下が防げ、地震後のメンテナンスも最小限に防げます。
3つ目は、「剛床システム」です。
これは2階の床面に施工されていて、地震の揺れに対して床面が変形することを防いでいます。
厚みのある剛床(床へーベル)をつなぎ合わせるために、間に鉄筋が組まれその隙間にモルタルを流し固めています。
それにより、強固な床になり変形を防いでいます。
3つの特徴を組み合わせることでヘーベルハウスの強靭な重量鉄骨の建物が造られ、地震等の災害から家族を守ります。
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地震に強いハウスメーカー ~「耐震等級3」の落とし穴~
そもそも地震に強い家とはどんな家でしょうか?
現在多くのハウスメーカーで説明されるのは耐震等級の話ではないでしょうか。
耐震等級は、地震が起きた際にその建物の強度を示す指標です。等級は3段階に分けられています。
数字が大きければ大きいほど耐震性が高いですよという目安になっています。
ちなみに、
耐震等級1は建築基準法で定められた、最低限の耐震性能を満たしていますという基準です。
震度6~7に相当する地震に耐えられるように構造計算された建物です。
これだけ聞くと安心だと思う方も多いですが、震度6~7の地震が起きた時に倒れないというだけです。
構造躯体には負荷がかかっており2度目の地震の時には倒れてしまう可能性も高いですし、建物のゆがみ等でそのまま生活することも難しくなる可能性もあります。
耐震等級2は、耐震等級1の1.25倍の耐震強度があることが基準です。わかりにくい表現ですね。
災害時に避難場所になるような学校や病院、警察などの公共施設は、耐震等級2以上の建物を建築することが定められています。
耐震等級3は、耐震等級1の1.5倍の耐震強度があることが基準です。
こちらは、災害時に救護したり復興の拠点となる消防署や警察署に定められている耐震等級です。
耐震等級3が耐震に対して1番強い指標ですので、耐震等級1の1.75倍や2倍の耐震性のある建物を建てても耐震等級は3と表されます。
最近では「当社の建物は、耐震等級3ですよ。耐震実験にも何十回も耐えています!」と公言しているハウスメーカーも多いと思います。
ただ、この表現には注意が必要です。
なぜならその建物は実験用に考慮した建物で、お客様自身が建てる建物ではないからです。
注文住宅では、空間の取り方、窓の大きさや数、耐力壁の数等、その建物ごとで全然違います。
その為、必ずしも全ての建物が耐震等級3になるとは限らないのです。
また、耐震等級をお客様に伝える義務はない為、実際には打ち合わせでの間取りの要望等を優先してしまい耐震を優先的に考えた間取りづくりができないケースがほとんどです。
とは言っても、最初から耐震等級が低い家しか作れないハウスメーカーでは、地震に強い家を作ろうと思っても作ることはできません。
最低でも耐震等級2に対応している建物を建築できるハウスメーカーをおすすめします。
「地震に強いハウスメーカーなら地震に強い家が建つ」ではない
5つのハウスメーカーを取り上げましたが、どのメーカーも様々な工法や技術で耐震性能を強化しています。
今回は耐震性だけに着目してランキングを付けました。
冒頭にもお伝えした通り、「ランキング上位の会社=地震に強い家が建つ」ということではありません。
確実に耐震等級3が建つ企画プランを用意しているハウスメーカーもたくさんありますが、間取りの自由度はありません。
- ①絶対に耐震等級3以上の地震に強い家を建てたいのか
- ②ある程度の耐震性能(耐震性能2以上にしてください!)を保ちながら、自分達の間取りの要望が採用されている家が建てたいのか
ぜひご家族のご希望はどちらかを話し合ってみてください。
②を選んだご家族でも、耐震性は非常に大切な項目だと思いますので、自分の希望する建物がどのくらいの耐震性を持っているのかをハウスメーカーへしっかり確認しながら打ち合わせを進めてください。
費用は掛かりますがハウスメーカーで住宅性能証明書をいうものも出してくれますので、しっかりとした証明が欲しい方はこちらを依頼してもよいでしょう。
火災保険がお得になったり、将来手放さなくてはならなくなった時に建物の評価が上がる可能性があるというメリットもあります。
ぜひ自分に合った耐震性能を持つハウスメーカーで安全で長く住み続けられるマイホームを建ててくださいね。
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