家を建てるための土地を選ぶ際、「旗竿地はやめとけ」といわれているのを耳にしたことがある人は多いかもしれません。
旗竿地とは、その名の通り旗のような形をしている土地のことです。いわゆる竿にあたる部分の端だけが道路に接していて、細い路地のような部分を通らなければ奥の旗にあたる部分にたどり着けないような形状になっています。
旗竿地のイメージ
一般的な四角形の土地に比べるとやや歪な形ではありますが、なぜ家を建てるのに「旗竿地はやめとけ」といわれてしまうのでしょうか?
今回は、これから土地の購入を検討している人のために、「旗竿地はやめとけ」といわれている理由を明らかにしたうえで、旗竿地ならではの魅力や特徴についても詳しく解説していきます。旗竿地の持つ特徴を正しく理解し、土地を選ぶ際の参考にしてみてくださいね。
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なぜ「旗竿地はやめとけ」と言われているのか?
なぜ「旗竿地はやめとけ」と言われているのか、その理由は大きく分けて3つあります。
「旗竿地はやめとけ」と言われる3つの理由
- 風通しや日当たりを確保しにくいから
- 駐車スペースを確保しにくいから
- 建築費用が高くなってしまうから
ここでは、それぞれの理由について詳しく解説していきます。
「旗竿地はやめとけ」といわれているだけで旗竿地を候補から除外するのではなく、まずは理由を正しく把握しておきましょう。
やめとけ①風通しや日当たりを確保しにくいから
旗竿地は、道路に接する部分が少ないことから、家を建てる部分の周りをほかの建物に囲まれてしまうことが多く、一般的な土地に比べて風通しや日当たりの確保が難しくなります。
土地に隣接する建物の高さが高かったり、道路から家までの距離が遠くなってしまったりする場合は特に、風通しや日当たりは悪くなるでしょう。
風通しや日当たりが悪いと、洗濯物が乾きにくくなるほか、全体的に暗い空間になってしまったり、家に湿気が溜まりやすくなったりするなどの影響が考えられます。
旗竿地に家を建てる場合は、風通しや日当たりの問題を予め理解したうえで、できる限り風通しや日当たりを確保できるような建築プランを考えることが重要になるでしょう。
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やめとけ②駐車スペースを確保しにくいから
旗竿地に家を建てる場合、駐車スペースを確保しにくくなるため、自家用車を持っている人にとっては大きな懸念点となってしまいます。
道路から敷地内に入る間口となる部分は、場合によっては車1台分も通ることができないぐらい狭いケースも珍しくありません。また、なんとか車1台分が通れる広さの間口であっても、奥のスペースまでの距離が長ければ、楽に駐車できるスペースを確保するのは難しくなるでしょう。
駐車スペースを必要とする場合は、敷地内に駐車スペースを確保できるかどうか、難しければ近隣に月極駐車場があるかどうかなど、事前に確認をとっておく必要があるでしょう。
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やめとけ③建築費用が高くなってしまうから
旗竿地では、家を建てるために使用する重機などの出入りが通常よりも困難になることから、建築費用が高くなってしまうケースが多くなっています。
さらに、水道やガスなどのライフラインについても、別途引き込み工事費がかかってしまうことも少なくありません。
難なく建築工事ができる一般的な土地に比べるとやや高めの費用がかかる可能性があるため、旗竿地を選ぶ場合は予め余裕をもった予算設定を意識することがポイントといえるでしょう。
では旗竿地はやめておくべきなのか?
「旗竿地はやめとけ」といわれる理由はいくつかあることが分かりましたが、それでは本当に旗竿地はやめておくべきといえるのでしょうか?
結論からいうと、旗竿地だからといって決して選ぶのをやめるべきではありません。なぜなら、旗竿地にはデメリットだけでなく、むしろ旗竿地にしかない魅力やメリットもたくさんあるからです。
例えば、相場より安く土地を購入できる点や、騒音を気にせず静かな生活を送れる点、旗竿地の形状を活かした家づくりを楽しめる点などがあります。
また、旗竿地のデメリットとされている部分は、家づくりのプランニング次第でカバーできる点も多いので、デメリットだけを見て判断するのはもったいないといえるでしょう。旗竿地ならではの魅力をきちんと理解すれば、旗竿地を避けるどころか自ら選びたくなる人も多いかもしれませんよ。
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旗竿地が魅力的だといえる4つの理由
ここでは、旗竿地が魅力的だといえる理由を4つ挙げて、詳しく解説していきます。
旗竿地が魅力的だといえる4つの理由
- 土地の価格が相場より安くなっている
- 前面道路の騒音が響きにくい
- プライバシー重視の空間で過ごせる
- 竿にあたる部分を有効活用できる
旗竿地にしかない魅力を、ここできちんと理解しておきましょう。
旗竿地の魅力①土地の価格が相場より安くなっている
旗竿地は、一般的な四角形の土地に比べてやや使いにくい形状とみなされることから、土地の価格が相場よりも安くなっています。
そのため、同じ広さや立地条件であっても、旗竿地であるというだけで安く土地を手に入れることができる点は、大きなメリットといえるでしょう。
土地代を安く抑えることにより、浮いた分を家づくりの費用にあてることができるので、より高いグレードの家を建てることにも繋がります。
とにかく少しでも費用を抑えてマイホームを建てたいという人にとっても、土地を相場より安く手に入れられるのは嬉しいポイントとなるはずです。
旗竿地の魅力②前面道路の騒音が響きにくい
旗竿地の場合、実際に家を建てる部分は道路と少し離れた位置になるため、前面道路を走行する車などの騒音が響きにくいというメリットがあります。
通常の土地であれば、家のすぐ前を車が走行する場合がほとんどなので、車が通る際の音が家の中まで響いて気になるというケースは少なくありません。その点、旗竿地のように道路から離れた位置に家を建てられれば、車による騒音を気にすることなく、静かな空間で暮らすことができるでしょう。
特に、子育て中で家で過ごす時間の長い人や、自宅でのテレワークが多い人などは、できるだけ静かな空間を求める人も多いので、旗竿地を選ぶことでより快適な生活が送れるかもしれません。
旗竿地の魅力③プライバシー重視の空間で過ごせる
旗竿地を選ぶことで、よりプライバシーを重視した空間で過ごせるという点も、旗竿地ならではの魅力の1つです。
旗竿地に家を建てる場合、道路から家までの距離が遠くなるため、通行人から家の中の生活空間が見えることはほとんどありません。
そのため、前面道路がやや人通りの多い通路であったとしても、通行人の視線を気にすることなく生活できるので、プライバシーを重視したい人には非常におすすめです。
家族だけの特別な空間が手に入り、隠れ家のような魅力あふれるマイホームを実現できるのは、旗竿地を選んだ人だけの特権ともいえるでしょう。
旗竿地の魅力④竿にあたる部分を有効活用できる
旗竿地を選ぶ場合、いわゆる竿にあたる路地部分を有効活用することで、より魅力的な空間づくりを楽しめるというメリットもあります。
例えば、細い空間を活かし花壇を設けてガーデニングを楽しんだり、敷地の入口から家の玄関までの地面をタイルなどでおしゃれにデザインしたりすることで、魅力たっぷりの空間ができあがるでしょう。
旗竿地にしかない路地部分を上手に有効活用できれば、周囲が憧れるような空間になるかもしれませんね。
まとめ:旗竿地は魅力的な選択肢です
マイホームを建てるための土地選びにおいて、「旗竿地はやめとけ」といわれているのを理由に候補からはずしてしまうのは、とてももったいないことです。
旗竿地には確かにデメリットもありますが、そのほとんどは家づくりのプランニングでカバーできるものであり、むしろ旗竿地ならではのメリットや魅力のほうが大きいかもしれません。
土地を選ぶ際は、旗竿地のメリットもきちんと理解したうえで、選択肢の1つとして検討してみることをおすすめします。
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