こんにちは!
注文住宅業界歴6年、きのぴーです。
照明は部屋を明るくするためだけの設備ではありません。
照明にこだわることで、部屋の雰囲気をガラッと変えることができます。
照明を変えるだけで、クールな印象の部屋や温かみのある部屋を演出できるのです。また、照明によっては視覚的効果で空間の広さや高さもコントロールできてしまいます。

住宅でよく使われる照明の種類は大きく分けて4種類です。
- シーリングライト
- ダウンライト
- ブラケットライト
- ペンダントライト
他にも様々な種類があります。
今回は、ダウンライトにスポットを当ててメリット・デメリットをお伝えします。
ダウンライトのメリット
ダウンライトのメリット
- 空間を広く見せる
- 掃除が必要ない
- 全体ではなくポイントを明るくできる
- おしゃれな空間を演出できる
メリット①空間を広く見せる
ダウンライトは天井に埋め込み式の照明のため、空間を広く見せる効果があります。
ダウンライト以外の照明は天井や壁につけるタイプなので、天井や壁よりも照明が飛び出しています。
その結果、ダウンライトと比較すると空間全体が狭まって見えてしまうのです。

特に、縦方向への視覚的効果に違いが出やすいです。
ダウンライトの場合は天井の面積が広く見えるので、部屋が高く広く感じることができます。
メリット②掃除が必要ない
ダウンライトは天井に埋め込まれているので、照明自体にホコリが溜まりません。
そのため、掃除が必要ない照明です。

他の照明は照明自体にホコリが溜まったり、隙間から虫が入り込んでしまうので、定期的に掃除をしなければなりません。
照明は高い位置についていることが多いので、女性では掃除をしにくく手間がかかります。
掃除が苦手な方や、なかなか掃除をする時間が取れない方は、ダウンライトを採用するといいでしょう。
メリット③全体ではなくポイントを明るくすることができる
ダウンライトは小さなライトを何灯も配列して空間を明るくさせます。
そのため、細かな照明計画を立てやすいです。
例えば、キッチンやカウンターの上には集光タイプのダウンライトを選んだとします。
すると、調理や読書などの作業をするときに手元を明るく照らしてくれます。

また、小型のダウンライトもあるので、棚やニッチの中につければインテリアにスポットライトを当てているような演出もできてしまいます。
対して、シーリングライトなどの照明は部屋の中央に1灯施工する場合がほとんどです。部屋全体を照らすことは得意としていますが、ダウンライトのような光加減は実現できません。

メリット④光の効果を使っておしゃれな空間を演出できる
ダウンライトは空間をおしゃれに演出することができます。
要因となっているのは、ダウンライトの4つの要素です。
- 場所
- 向き
- 明るさ
- 色
寝室のダウンライトを例にして考えてみます。
場所について
ダウンライト4灯を配置しますが、場所を枕元と足元に2灯ずつプランニングします。
寝転がりながら本を読んだりスマホをいじるときは4灯すべて点け、寝る直前には足元の2灯だけ点けるというような使い分けができます。
向きについて
ダウンライトは真下だけでなく、光の向きを調節できるタイプもあります。
枕元の2灯のダウンライトを、枕元の真上につけるのではなくベッドサイドの真上につけます。
そして、向きだけ枕の方へ向けるように施工します。
すると真上を向きながらスマホをいじってもライトを直接見ることがないので目が疲れません。
明るさと色について
この2点に関しては他の照明でも対応しているものもあります。
ダウンライトの調光・調色タイプの商品を選ぶと、スイッチでダウンライトの明るさと色味を自由自在に変えることが可能です。
ちなみに色味は4種類です。
おすすめの空間もお伝えします。
- 電球色:オレンジ色(寝室・リビングなど)
- 温白色:ややオレンジ色(リビング・玄関・各居室など)
- 昼白色:やや白色(キッチン・書斎・勉強部屋など)
- 昼光色:白色(勉強部屋・作業部屋など)
昼光色はスーパーなどで使われている色味なので、明るすぎると感じる方もいます。
実際に体感しながら各居室の色味を選びましょう。

ダウンライトのデメリット
ダウンライトのデメリット
- 自分で交換ができない
- 灯数がたくさん必要
- 配置が難しい
- 模様替えがしにくい
デメリット①自分で交換ができない
自分で交換できないタイプのダウンライトがほとんどです。電球がつかなくなってしまったら電気業者に依頼をして、器具ごと交換してもらう必要があります。
LEDのダウンライトの寿命は13年程度と言われています。
灯数も多いので交換に費用もかかります。
毎回業者に依頼することが面倒で、1~2灯は消えっぱなしという家庭も多いようです。
また、天井に大きな穴を開けて施工するため、後々他の照明に変更することは難しいです。

ダウンライトを採用するときは、デメリットをしっかり理解した上で採用してください。
デメリット②灯数をたくさんつけなければならない
ダウンライトは各空間を細かく空間演出できるメリットがある分、灯数が多くなってしまいます。
灯数を増やせば増やすほど初期費用は高くなりますし、交換するときの費用もかかります。
ダウンライトと他の照明をうまく使い分けるといいでしょう。
デメリット③配置が難しい
ダウンライトは配置の計画が難しいです。
もちろん打合せのときには、設計士やコーディネーターが提案してくれます。
しかし、照明は図面だけだとイメージがしにくいため、住んでから後悔したという方も多いです。
こだわりたいならダウンライトがおすすめですが、失敗したくないという気持ちの方が強い人はシーリングライトなどを選ぶといいでしょう。

デメリット④模様替えがしにくい
ダウンライトは模様替えがしにくいです。
例えば、打合せ時にダイニングテーブルの位置に合わせてダウンライトを3灯つけたとします。
数年住んで模様替えがしたいと思ったけれど、ダイニングテーブルを動かすとなんだか照明の位置が変なんてこともあり得ます。
シーリングライトなどの場合は、照明を買い替えて向きやサイズを調整すれば対応できることも多いですがダウンライトでは難しいです。
ダウンライトを検討すべきなのはどんな家庭?
ダウンライトにすべき家庭
ダウンライトにすべき家庭
- 掃除の手間を減らしたい
- 空間をスッキリとさせたい
- 明るさや光にこだわりたい
掃除の手間を減らしたい
掃除の手間をとにかく減らしたい場合は、ダウンライトを多めに採用しましょう。
特に窓をよく開け閉めする家庭は虫が室内に入りやすく、照明に死骸が溜まることも多いです。
掃除のやる気がさらになくなりますよね。
ダウンライトであれば、嫌な思いをして掃除をする必要はありません。
空間をすっきりとさせたい
空間をすっきり広く見せたい方は、ダウンライトを含む次の3点を意識しましょう。
- 明るい色のダウンライトを選ぶ
オレンジ系の照明よりも白に近い照明の方がすっきりとして見えます。
- 白系の床や建具を選ぶ
明るい茶や白の床や建具を選ぶことで空間がすっきり広く見せることができます。
- 家具はロータイプを選び色を統一する
家具が低く天井との距離がある方が部屋が広く感じられます。
また、色味を統一すればごちゃごちゃせずすっきりとした印象を与えることができます。
明るさや光にこだわりたい
明るさや光にこだわりたい方はダウンライトを多く採用しましょう。
ダウンライトは他の照明と比べて、調光や調色の機能性が高く細かい演出がしやすいです。
同じ空間でも様々な色や明るさのダウンライトを混ぜて配置することで、自分だけのオリジナルな照明を作り上げることができます。
設計士やインテリアコーディネーターと相談しながら、自分が想像するイメージにぴったりの空間を作り上げましょう。

ダウンライトを採用しない方がいい家庭
ダウンライトにしない方がいい家庭
- 照明のデザインにこだわりたい
- 自分で取り換えたい
- 部屋全体を明るくしたい
照明のデザインにこだわりたい
照明の光や色よりも、照明器具本体のデザインにこだわりたい方はダウンライトは避けましょう。ダウンライトはすっきりしたデザインが特徴なので、機器の色味が少し違う程度しかデザイン性はありません。
機器のデザインにこだわりたい方は、シーリングライトやペンダントライトを選ぶといいでしょう。
デザイン性も豊富で、将来的にも様々なデザインに交換ができます。
自分で取り換えをしたい
住んでからの費用をなるべく抑えたい方は、ダウンライトはおすすめしません。
ダウンライトは業者さんに依頼して交換をしてもらうため、1灯当たり数万円かかることもあります。
さらに灯数も多いので、その分費用が上乗せされてしまいます。
対してシーリングライトであれば、安いもので数千円で自分で交換できます。
数も多くないので手間もかかりません。

部屋全体を明るくしたい
部屋を全体的に明るくしたい方はダウンライトではなくシーリングライトがおすすめです。
ダウンライトはまとめてつければ明るくなりますが、1灯だけだとスポットライトのようです。
そのため、部屋全体を明るく照らすのであれば、サイズの大きいシーリングライトが向いています。
デメリットや難しさを理解したうえで採用しましょう
アパートにお住まいの方は照明についてあまり考えたことがないかもしれません。
しかし、照明にこだわることで家の雰囲気は格段に良くなります。
場所ごとにダウンライトの色や量を調整して、自分好みの空間を演出しましょう。
カフェやバーなどの落ち着いた色味が好きな方は電球色。図書館や自然光のようなすっきりとした色味が好きな方は昼白色を選びましょう。
設計士やコーディネーターにイメージを伝えるときは、写真を見せると間違いないです。
ぜひ自分だけの照明計画で、素敵な雰囲気のマイホームに仕上げましょう。