こんにちは!
注文住宅業界歴6年、きのぴーです。
今回は建物の内装のお話です。
内装の中でも細かい部材の「巾木」について解説します。
シンプルやスタイリッシュな内装を希望している方は、巾木をつけたくない!と感じているのではないでしょうか。
確かに巾木がない内装は、空間をすっきりと見せてくれます。しかし、巾木の役割を知らずに巾木のない家を建てると後から後悔するかもしれません。
今回は地味だけどあると目立ってしまう巾木について説明していきます。
巾木はいらないと思っている方は、ぜひ1度目を通していってください。
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巾木とは?どんな役割なの?
そもそも巾木とは何なのでしょうか。
巾木は床と壁の継ぎ目として施工される板状の建材のことです。
いまのお住いの部屋も、壁の下の方を見ると部屋中ぐるっと薄い板が貼られていると思います。
巾木にはたくさんのメリットがありますのでご紹介します。
巾木のメリット6選
巾木のメリット6選
- 接合部をきれいに見せる
- 物がぶつかっても汚れが気にならない
- 硬いものが何度当たっても壁が傷まない
- 断熱性を高める
- ホコリなどが壁内に入らないようにする
- 水分がクロスに染みない
順に解説していきます。
メリット①接合部をきれいにみせる
巾木は床と壁の接合部をきれいに見せることができます。
床を施工すると壁との間にどうしても少しの隙間ができてしまいます。
これは職人さんの技術不足のせいではなく、施工上しょうがないことなのです。
巾木を施工することで、壁と床の間に数mm幅の厚みができるため、すっきりきれいにみせることができます。
メリット②物がぶつかっても汚れが気にならない
巾木があることで、クロスの汚れ防止につながります。
巾木は木製や塩ビ製など様々な素材があり、クロスと比べるとどれも耐久性が高く・お手入れのしやすいものです。
巾木がないとクイックルについた汚れがそのままクロスにもついてしまったり、子供の投げたおもちゃが当たって汚れてしまう可能性があります。
巾木があることで、汚れやすい床の下部が保護されるため、きれいな状態を保ちやすくする効果があります。
また、クロスに比べて硬い素材のものばかりなので、水拭きで汚れを落としやすいです。
メリット③硬いものが何度当たっても壁が傷まない
掃除機などの硬さがあるものが当たっても、巾木があれば壁を守ってくれるため傷みにくいです。
巾木をつけない場合、石膏ボードの上にクロスを施工しますので、硬いものを頻繁に当てていると傷む可能性があります。
クロスの貼り替えだけならまだ軽度のリフォームで済みます。
しかし、石膏ボードの下部が傷んでしまうとリフォームしにくく費用がかさむケースも多いです。
最近ではルンバなどのお掃除ロボットを採用する家庭も多いと思います。お掃除ロボットも壁面をたどって清掃をしていくため、巾木で壁を守ることをおすすめします。
メリット④断熱性を高める
巾木があることで、断熱性を高める効果があります。
サッシや断熱材のように大きな効果をもたらすことはないですが、巾木の有無でエアコンの効き目が多少変わってきます。
なぜなら、先ほどもお伝えした通り床と壁の間には若干の隙間があるからです。
その少しの隙間からエアコンの冷気・暖気が逃げてしまい、効率を悪くしてしまいます。
巾木があることでエアコンの熱の行き来を弱めることができるのです。
巾木の厚みが厚いほど効果を発揮しますので、厚みに着目して巾木を選んでみてもいいと思います。
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メリット⑤ホコリなどが壁内に入らないようにする
巾木をつけることで、ホコリや小さなゴミを壁と床の隙間に入り込まないようにしています。
巾木がないと床と壁の隙間からホコリが入って溜まります。
すると、扇風機や人が通る風によって隙間からホコリが出てきてしまい、室内のホコリを取り切ることができません。
掃除をしたつもりでも、実は壁と床の間のホコリは取り切れないのです。
また、巾木がないとクロスが汚れることを懸念して、壁際までしっかりと掃除ができなかもしれません。
巾木があればそのようなことはなく、隅々まできれいに掃除をすることが可能です。
メリット⑥水分がクロスに染みない
巾木があることでクロスや石膏ボードに水分が染みません。
特に以下のような方は、巾木のある内装を選択した方がいいでしょう。
・ペットを飼っている
ペットが誤っておしっこをしてしまったときに、壁への染み込みを防ぎます。
・ウェットタイプのクイックルワイパーで掃除をする
ウェットタイプのシートが壁に当たってクロスが濡れることを防ぎます。
ぞうきんで水拭きをしたいと考えている方も同じです。
他にも飲み物をこぼしてしまうなど、床が濡れるタイミングは意外と多くあります。
壁を傷めないためにも巾木の採用をおすすめします。
巾木はつけないこともできる?
では、巾木をつけないことはできるのでしょうか。
結論からお伝えすると、巾木をつけないことはできます。しかし、快諾してくれるハウスメーカーはほとんどないでしょう。
理由は2つです。
①巾木にはメリットが多くある
前項でお伝えした通り、巾木のある家はメリットがたくさんあります。
対して巾木のない家は、住んでからトラブルにつながる可能性が高いです。
例えば、壁と床の隙間を指摘されたり、継ぎ目の粗を指摘されることが多いでしょう。
引き渡し後のトラブルを避けるためにも、おすすめしないハウスメーカーが多いでしょう。
②巾木のない内装は業者さんが嫌がる
巾木をつけない場合、床と壁との隙間がわかりやすいです。
そのことを承知の上で巾木なしの内装を選択するお客様なら問題ありません。
しかし、床と壁の施工が終わった後に、お客様からクレームが発生する場合が多いです。
業者さんがやり直すのには大きな手間がかかりますし、ハウスメーカーの損失も大きいです。
また、やり直しをしても隙間が全く分からないようにすることは、かなり難しいです。
上記の理由から巾木なしの内装は、お客様・業者さん・ハウスメーカーのすべての人にとって、メリットが少ないと言えます。
巾木をなくすことはできるけど、やらないメーカーがほとんどです。
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巾木を目立たなくするコツ3つ
それでも巾木をなくしたいという方は、なくすのではなく目立たせない工夫をしましょう。
巾木を目立たせなくするコツは3つです。
目立たなくするコツ①高さと厚みを工夫する
巾木の高さと厚みを工夫しましょう。
一般的な巾木よりも低くて薄い目立ちにくい巾木も販売されています。
一般的な巾木 | 目立ちにくい巾木 | |
高さ | 6~7.5cm | 4cm |
厚み | 7~9mm | 3mm |
高さが4cm、厚みが3mmくらいの巾木を選ぶことで、目立ちにくくすることができます。
しかし、低くするとクロスが汚れやすく、薄くすると床と壁との隙間が見えやすいので慎重に選びましょう。
目立たなくするコツ②色を工夫する
巾木の色を工夫することで目立ちにくくすることも可能です。
おすすめはクロスの色に合わせて、巾木を選ぶことです。
床材の色と合わせる手法もありますが、巾木は壁面に施工されるため、クロスの色に合わせた方が目立ちません。
巾木はカラーバリエーションが多少はありますので、各空間のクロスに合わせた色を選んでみてください。
ただし、クロスに合わせて白い巾木を選択すると、傷や汚れが目立ちやすいです。
デメリットを理解した上で、クロスに合わせた色を選びましょう。
目立たなくするコツ③素材を工夫する
巾木には素材の違いもあります。
一般住宅では木製のタイプが採用されることが多いですが、他にも以下のようなタイプの巾木があります。
- アルミ
- 塩化ビニル
- 石
- タイル
他にも様々ありますが、目立ちにくくするのにお勧めなのはアルミと塩化ビニルで作られた巾木です。
これらは高さの低く薄い巾木のため、施工した時に目立ちにくいです。
また、表面に凹凸がないタイプがほとんどなので、すっきりとした印象を与えてくれます。
打合せで巾木の話しは出る?
打合せで巾木の話はしてくれるハウスメーカーがほとんどだと思います。
必ずとは言いませんが、多くのハウスメーカーが気にかけてくれると思います。
ドアや床の色を決めた流れで、窓枠や巾木の色の話になるのが標準的な流れです。
このときに話題に出なければ、ハウスメーカーが勝手に決める可能性もありますので、施主側から話を振ってみてください。
また、打合せで話が出たとしても、聞かれるのは「色」だけの可能性が高いです。標準仕様の巾木の中で何色にしますかと聞かれることがほとんどだと思います。
標準外のサイズや素材の巾木を採用したいと考えているならば、自分から設計士に伝えた方がいいです。
しっかりとした役割がある巾木。嫌がらずにつけましょう
巾木は日常の生活では気にしない方も多いですが、1度気になってしまうと目が行きがちな内装材です。
シンプルやスタイリッシュな内装を魅力に感じる方は、巾木をなくしたいと思うでしょう。
しかし、巾木にはたくさんのメリットがあります。また、目立ちにくくすることも可能です。
ぜひ、なくすではなくて目立ちにくくするという選択をして、理想の内装に近づけましょう。