- 第1種換気と第3種換気の違いは?
- 自分にはどちらが合っているのかを知りたい!
- みんなはどちらを採用しているのかを知りたい!
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家の換気について考えたことがありますか?
現在の建築基準法では、24時間換気をして2時間に1回は家の中の空気を全て入れ替わるように設計することと定められています。
そのため、住宅には必ず換気システムが導入され、家の中の空気を常に動かしています。
換気方法として住宅で取り入れられているのが、第1種換気と第3種換気です。
今回はこれらにどのような違いがあり、あなたにはどちらが合っているのかを徹底解説します!
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第1種換気VS第3種換気【比較】
では、早速比較していきましょう。
換気方法
第1種換気:機械の力で給気して、機械の力で排気する
第3種換気:自然の力で給気して、機械の力で排気する
大きな違いは、室内へどのようにして空気を取り込んでいるかという点です。
第3種換気は自然給気なので、家のどこかに少し隙間が空いていて、そこから空気を取り込んでいます。
サッシの上にガラリという穴が空いていたり、壁に給気口がついているケースが多いです。
排気は換気扇などの機械の力で行います。
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家の数ヵ所から自然の力で空気を取り込み、機械の力で排気口へ空気を引っ張ります。
その引っ張る力で室内の空気を循環させているのです。
続いて、第1種換気についてです。
今回は採用率の高いダクト式についてお伝えします。
第1種換気は排気に加えて、給気も機械の力で行っています。
建物の1ヵ所から空気が取り入れられ、熱交換器を通って室内の各空間へ機械の力で空気が送られます。
熱交換器とは室内外の空気に含まれている熱を回収する機械です。
例えば、冬の寒い日に外気をそのまま取り込むと寒いですが、熱交換器を通すことで室内で暖まった空気から回収した熱を外気に与えることができるのです。
わかりやすい例えで解説!
私たちの身体が空気だとして考えてきましょう。
私たちが寒い外から帰ってきて、そのまま家の中に入ると身体は冷えたままです。
しかし、玄関がサウナになっていて、サウナを通ってから室内に入ると身体は若干温まりますよね。
その様な感じです。
わかりにくかったらごめんなさい‥。
熱交換器の熱交換率が高いほど、外気の空気は室内の空気の温度に近い状態で取り込むことができます。
そして、各空間に分配された空気が、排気口の引っ張る力によって室内へ循環します。
循環した空気は排気口から熱交換器へ集められ、熱を回収されてから屋外へ排出される仕組みです。
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初期費用
初期費用は第3種換気の方がかかりません。
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価格差はハウスメーカーによっても異なりますが、50万円程度の差が出る場合が多いでしょう。
全館空調も第1種換気を利用した空調方法ですが、採用すると第3種換気と100万円以上の差が出る場合がほとんどです。
メンテナンス
第3種換気の方がメンテナンスが楽!
第3種換気は、排気に使われる換気扇の掃除をするだけなのでメンテナンスが楽です。
換気扇は各階のトイレ、お風呂、キッチン(レンジフード)に付けられるケースが多いです。
日頃のお手入れのついでにササっと掃除ができます。
第1種換気は給気口と排気口それぞれにフィルターがついている場合がほとんどで、すべてを掃除しなければなりません。
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フィルターが多い分、「ホコリや有害物質を取り除いてくれている!」と前向きに捉えて掃除をしましょう。
第1種換気のフィルターの中で1番嫌がられるのが給気口の掃除です。
なぜなら、外の空気を取り込むところに付いたフィルターを掃除しなければならないので、虫などが大量についていることがあるからです。
その他にも排気ガスや花粉が付着していて、きれいにするのが大変なことがあります。
家族で協力して定期的にメンテナンスを行う必要があります。
メンテナンスコスト
第3種換気の方がメンテナンスコストは安い!
メンテナンスにかかるコストも第3種換気の方が安いです。
業者によるメンテナンスはほぼ不要で、点検等も必要ありません。
対して、第1種換気はメンテナンスコストがかかります。
各フィルターの交換や熱交換器に入っている素子の交換が必要です。
数年に1度の点検やダクト内の掃除を推奨しているメーカーもあります。
機械で管理しているので、故障したときにも第3種換気と比べてお金がかかります。
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ランニングコスト
第1種換気の方がランニングコストは安い!
第1種換気の方が毎月のランニングコストは抑えられます。
厳密にいうと、換気の装置を動かす電気代は第1種換気の方がかかりますが、冷暖房費が抑えられるのです。
理由は換気方法の比較のときに説明した、熱交換器があるからです。
冬場の室内環境を考えてみましょう。
第3種換気は外気の冷たい空気をそのまま取り込むので、室内がどんどん寒くなります。
そのため、暖房を強めにつけて室内が冷えないようにしなければなりません。
第1種換気は熱交換器を通って、室内と近い温度になった空気が室内に入ります。
すると、室内の温度は下がりにくく、エアコンも省エネ運転ができるのです。
換気に使う電力差はわずかですが、ランニングコストの削減費用は大きく変わります。
ランニングコストを抑えて生活したいなら第1種換気がおすすめです。
快適さ
第1種換気の方が室内が快適!
第1種換気の方が快適な室内の温度が保たれます。
理由はランニングコストのときと同じで、第1種換気には熱交換器が採用されているからです。
・外気をそのまま取り込む第3種換気は、室温が外気の温度の影響を受けやすい!
・熱交換器を通して外気を取り込む第1種換気は、外気の影響を受けにくく室温を保ちやすい!
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空気環境
第1種換気の方が空気環境は良い!
室内の空気環境も第1種換気の方が優れています。
なぜなら、屋外から給気するときにフィルターを通っているからです。
このフィルターで虫や砂ぼこりなどはもちろん、花粉やPM2.5もカットしてくれます。
フィルターの性能にもよりますが、花粉やPM2.5を90%以上カットしてくれるフィルターを使っているメーカーもたくさんあります。
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常にきれいな空気を循環させてくれる第1種換気は、健康面にも良いと評価を受けています。
あなたはどちらのタイプ?
あなたには第1種換気と第3種換気のどちらが合っているのでしょうか?
おすすめのタイプをチェックしていきましょう。
第1種換気がおすすめのタイプ
まずは第1種換気がおすすめの方についてお伝えします。
ほとんど窓を開けない
車通りの多かったり空気環境が悪い土地で、家を建ててもほとんど窓を開けないだろうという方は第1種換気がおすすめです。
第1種換気なら外気の空気環境が悪くても、家の中にはきれいにした空気を取り込んでくれます。
窓を開けてしまうとフィルターの意味がなくなってしまいますが、窓を閉めて生活することが多いのであれば第1種換気の効果を感じやすいでしょう。
花粉症の家族がいる
花粉症の家族がいる方は、花粉をカットしてくれる第1種換気がおすすめです。
もちろん玄関の開け閉めや外から帰宅したときに花粉は入ってしまいますが、第3種換気と比べると室内に入る花粉量は大幅に減ります。
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フィルターの性能をしっかりとチェックし、花粉除去率が高いメーカーの第1種換気を採用してもいいでしょう。
ペットや小さな子供、高齢の方がいる
ペットや小さなお子様、高齢の方は家にいる時間が長いので、健康に配慮した家づくりを望まれている場合も多いです。
その様な場合には、第1種換気をおすすめします。
空気が汚い家の中に長時間いると、ぜんそくや体調不良の原因になってしまいます。
しっかり空気環境を管理された第1種換気を採用して、家族が長い間健康で過ごせる家を作りましょう。
全館空調を取り入れたい
全館空調を取り入れたい方は、第1種換気しか選択肢にありません。
各ハウスメーカーの特徴を聞きながら自分に合った全館空調を選びましょう。
また、第1種換気や全館空調は気密性・断熱性の高い住宅でないと効果が半減してしまいます。
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換気だけでなく気密性の高いハウスメーカーを選びましょう。
▼全館空調をウリにしているハウスメーカーBEST5!
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第3種換気がおすすめのタイプ
続いて、第3種換気がおすすめな家庭について紹介します。
なるべくマイホームにかかる費用を抑えたい
マイホームにかかる費用をなるべく抑えたい方は、第3種換気を選ぶといいでしょう。
初期費用やメンテナンスコストで数十万円~100万円くらいの差がつくこともあるので、かなり費用を抑えることができます。
その分、家を大きくしたり、家族で旅行に行ったりもできますね。
ただし、第3種換気の方がランニングコストはかかるので、営業マンに相談してシュミレーションしてもらうといいでしょう。
自然に囲まれているので窓を開けて換気したい
普段から窓を開けた生活をしている方は、第3種換気が向いています。
外の空気がきれいな地域に住んでいる方は、外気をそのまま取り込んでも全く問題ないですもんね。
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第3種換気でも一般住宅の換気をするには十分ですので、窓を頻繁に開ける方は第3種換気を選びましょう。
家のお手入れはなるべく楽したい
家のお手入れやメンテナンスを楽したい方も第3種換気をおすすめします。
比較の中でもお話ししましたが、第3種換気のメンテナンスは換気扇のお手入れくらいです。
建物のお手入れや家事を楽して、趣味や家族との時間に充てましょう。
第1種換気と第3種換気はどちらがポピュラー?
数年前まではほとんどの建物が第3種換気でしたが、最近では全館空調の登場もあり第1種換気がポピュラーになりつつあります。
とは言っても、地域の工務店などは第三種換気を採用していることが多いですし、大手ハウスメーカーでも第3種換気が標準にしている会社もあります。
大手ハウスメーカー10社の標準の換気システムについてチェックしてみましょう。
積水ハウス | 第3種換気 |
ダイワハウス | 第3種換気 |
住友林業 | 第3種換気 |
セキスイハイム | 第3種換気 |
三井ホーム | 第3種換気 |
ヘーベルハウス | 第3種換気 |
ミサワホーム | 第1種換気 |
パナソニックホームズ | 第1種換気 |
トヨタホーム | 第1種換気 |
一条工務店 | 第1種換気 |
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標準仕様は第3種換気のハウスメーカーが6社、第1種換気のハウスメーカーが4社でした。
しかし、第3種換気が標準のハウスメーカーでも、全館空調を推奨しているため自動的に第1種換気になるというケースが多々あります。
例えは、三井ホームは全館空調の採用率が約7割と言われていますので、標準仕様が第3種換気でも第1種換気の方が多く採用されていることがわかりますね。
全館空調でなくても、第3種換気から第1種換気へグレードアップする方も多いようです。
【まとめ】第1種換気VS第3種換気
第1種換気と第3種換気の比較結果をまとめます。
初期費用 | 第3種換気の方が安い! |
メンテナンス | 第3種換気の方が楽! |
メンテナンスコスト | 第3種換気の方が安い! |
ランニングコスト | 第1種換気の方が安い! |
快適さ | 第1種換気の方が快適! |
空気環境 | 第1種換気の方が良い! |
3対3の同点という結果になりました。
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・第1種換気は空気環境や温度環境を良くする機能性が魅力ですが、初期費用やメンテナンス面で劣ります。
・第3種換気は費用が安く抑えられますが、地域の空気環境によっては不快な思いをしてしまうかもしれません。
自分に合っている方の換気システムを選んで、お家時間を快適に過ごしましょう。