注文住宅の見積もり書は、建築費用を正確に把握するために重要なものです。
この見積もりが原因でトラブルに繋がることは少なくありません。
見積もりトラブルによって、予算が大幅に増加してしまうこともあります。結果、叶えたかった要望を断念せざる得なくなるという事態を生じさせることも…。
そこで、今回は注文住宅の見積もりでよくあるトラブルについて、その内容と原因・対応策をご紹介します。
せっかくの注文住宅での家づくり、大きなトラブルなく進めていくためにも、ぜひ参考にしてみてください。
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注文住宅でよくある見積もりトラブル4選
見積もりトラブル①資金計画書が原因で起こるトラブル
資金計画書とは家づくりにかかる費用について、大雑把な内容が記載されている書類です。
この「資金計画書」と「見積もり書」を混同してしまうとトラブルに繋がるケースがあります。
そもそも資金計画書と見積もり書は、別のものと考えてください。
資金計画書には、建物本体を建築する費用以外にも建築申請費用やインフラ整備にかかる費用、住宅ローン諸費用などが記載されています。
つまり、建物建築費以外にも、家づくりにかかる費用の総合計が記載されている書類なのです。
この資金計画書は、書類の性質上、それぞれの金額に対しての詳細は記載されていません。
例えば、キッチンの追加費用で100万円が記載されているとします。
この100万円という金額が、どのような仕様なのかは記載されていないのです。
一方で、見積もり書には、どこにどんなお金がどのくらいかかるのかが記載されます。
例えば、リビングにはA社のクロスが30平方メートル使われているので、30,000円の費用が追加されていますというように。
つまり、施主側も見積もりの内容が細かく見れるので、後のトラブルに繋がりづらいのです。
この資金計画書が原因でトラブルが起きてしまった場合、見積もり書の提示がきちんとされていたのか、施工会社に確認しましょう。
資金計画書だけの提示で、見積もり書が提示されていなかった場合、施主側で細かい金額を把握することはできないので、建築会社側にトラブルの原因があります。
トラブルで増加してしまった金額を全て負担してもらえることは、考えづらいですが、ある程度の対応はしてもらえるでしょう。
また大前提として、このようなトラブルは起こさないことが大事です。
まず、注文住宅を建てられる方は、金額が記載されてある書類には、「資金計画書」と「見積もり書」の2種類があると理解しましょう。
そのため、資金計画書のみの提出しかなされていない場合は、見積もり書の提出も依頼しましょう。
そうすれば、資金計画書が原因で起こるトラブルを未然に防げます。
見積もりトラブル②着工後の追加費用が原因で起こるトラブル
着工後に追加費用が発生してしまうことも、注文住宅の見積もりでよくあるトラブルの一つです。
住宅の建築費用の中には、実際に工事を始めてみないと正確な金額を出せない項目があるからです。
例えば、基礎の着工時に地中から大きな岩が出てくるというケースです。
建物の基礎と被る部分に大きな岩やコンクリートガラなど、何らかの地中埋設物があると処分しなければいけません。
地中埋設物によっては、処分費が100万円以上、追加請求されることも。
この追加費用は、多くの場合で施主側の負担となります。
工事着工前に地中の状況を把握することは難しく、建築会社側に落ち度がないと考えられるからです。
万が一、着工後に追加費用が出た場合(追加費用が出たことによって、資金計画が成り立たなくなった場合)、早急に他に削減できる費用がないか建築会社と相談しましょう。
対応が遅れてしまうと、どんどん工事が進んでいくため、費用削減が難しくなってしまいます。
なお、着工後の追加費用発生は、100%回避することが難しいトラブルです。
実際に工事をしてみないとわからない費用だからです。
少しでも追加費用の請求リスクを減らしたいという方は、見積もり書の一部に工事予備費という項目を追加してもらうといいでしょう。
なお、新規購入した土地から事例として紹介したような埋設物が出てきた場合、上述した限りではありません。
一般的に、新規購入した土地には、瑕疵担保責任という特約が付けられているからです。
そのため、土地から埋設物が出た場合、施主側は費用を負担しなくとも良い場合があります。
見積もりトラブル③支払い方法が原因で起こるトラブル
注文住宅の見積もりには、住宅ローンで借り入れできる項目と、借入できない項目があります。
この支払い方法が原因で、トラブルが生じるケースがあります。
注文住宅にかかる諸費用は、住宅ローンに組み込めない金融機関がほとんどです。
諸費用とは、建物本体工事や付帯工事費以外にかかる費用を指します。
例えば、家具・家電購入費や引越し費用、住宅ローン借入時に支払う手数料などが諸費用にあたります。
諸費用は、平均的に総建築費用の内10%前後を占める項目です。
例えば、総建築費用が3,000万円であれば、その内300万円前後が諸費用といえます。
諸費用を住宅ローンで借入できないことを知らずに、打ち合わせを進めてしまうと大きなトラブルに繋がるのです。
万が一、トラブルが起きてしまった場合(現金で諸費用を用意できない場合など)、諸費用も含めて住宅ローンで借入できる金融機関がないか探しましょう。
金融機関によっては、諸費用を借入対象にしているところがあるからです。
なお、このようなトラブルを回避するため、事前に何が諸費用に該当するか建築会社に確認しておきましょう。
諸費用分を現金で支払える場合は、後から慌てて金融機関を選び直すという徒労なく、家づくりができるでしょう。
見積もりトラブル④見積もり計上ミスが原因で起こるトラブル
最も発生している見積もりトラブルが、建築会社による計上ミスです。多くの建築会社では、営業マンが手入力で見積もり作成を行っています。
そのため、見積もりの不備が多発しているのです。
なお、見積もり不備が発生する原因には、以下のようなものがあります。
- 営業マンによる単なる追加金額の入れ忘れ
- 打合せ段階で施主側の意見が伝わっていない
- 打合せで伝えた変更を営業が反映させていない
計上ミスが発覚した際は、原因がどこにあるか確認するようにしましょう。
原因がどこにあるかで、追加費用の精算方法が変わるからです。
例えば、見積もり計上ミスが100%建築会社の落ち度によるものであれば、全額費用を負担してもらえる可能性があります。
施主側、建築会社双方に落ち度がある場合、追加費用を双方で按分されることが考えられます。
なお、見積もり計上ミスは、手入力で行う場合がほとんどなので、100%なくすことはできません。
- 建築会社任せにせず、施主側でも見積もり漏れがないか確認する
- 追加したいオプションがあれば、口頭で伝えるのではなく、メールなど文面で残しておく
- 打ち合わせ内容に抜け漏れがないよう、都度メモを取る
以上のような対策をすることで、極力ミスに気付くようにしましょう。
ミスがあったときに自分の身を守れるようにしておきましょう。
まとめ:見積もりトラブルの多くは回避できる
よくある見積もりトラブル4選
- 資金計画書によるトラブル
- 着工後の追加費用によるトラブル
- 支払い方法によるトラブル
- 見積もり計上ミスによるトラブル
注文住宅を建てる上で、見積もり書は必ず出てくるものです。
一方で、この見積もりが原因でトラブルに発展することも少なくありません。
見積もりトラブルにより、せっかくの注文住宅づくりで後悔してしまわぬよう、きちんとした事前対策を取っておきましょう。
ちなみに、2社以上の相見積もりをおこなうことで、見積もりトラブルを回避できる確率が上がります。
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