こんにちは!
注文住宅業界歴6年、きのぴーです。
防火地域・準防火地域という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
その名の通り防火を強化する必要がある地域のことです。
購入した土地によっては防火地域・準防火地域に当てはまり、建築上のいろいろな制限を受けてしまうことがあります。
しかし、制限だけではなく、防火地域ならではのメリットも実はあるのです。
今回は、防火地域・準防火地域に対するメリット・デメリットを解説していきます。
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防火地域・準防火地域とは?
そもそも防火地域・準防火地域は何のためにあり、どのような制限があるのでしょうか。
防火地域・準防火地域は主に、都市部や駅の周辺などに定められています。生活する上で重要な施設や機関を、火災が原因で止めないために定められているんですね。
そのため、防火地域・準防火地域内に建てる建物は、火災に強い建物にして、火を出さない&貰わないようにする必要があるのです。
具体的な制限についてお伝えします。
今回は2階建ての一般住宅を建てる場合と仮定して解説します。
3階建て以上の建物になるとさらに規制が厳しくなるので、建築する場合は事前にしっかり確認しましょう。
防火地域の制限について(ザックリ説明)
防火地域は、都市の機能が集中している役所や警察、都市の中心市街地や幹線道路沿いの地域等が該当することが多いです。
防火地域のエリアに該当していたら、2階建て以下の建物は100㎡を超える建物は耐火建築物、100㎡以下の建物は耐火建築物または準耐火建築物を建てなければいけません。
準耐火建築物とは、主要構造部を準耐火構造として、外壁の開口部で延焼の恐れがある部分に、所定の防火設備を設けること。
つまり、構造体には所定の耐火性の強い構造材を使い、防火性能の高い窓やドアをつけなさいということです。
耐火建築物とはそれよりさらに規制が厳しく、主要構造部が耐火構造であるもの又は耐火性能検証法等により火災が終了するまで耐えられる必要があります。
準防火地域について(ザックリ説明)
準防火地域は防火地域の周りの地域で、割と広範囲に指定されます。その分、防火地域に比べると制限は緩いですが、それでも様々な規制を守らなければ建物を建築できません。
2階建ての場合は、外壁や軒裏、開口部などに一定の防火措置が必要とされています。
つまり、火に直接接する可能性のある場所には、耐火性を強めておきましょうということです。
かなり大まかに説明しましたが、実際にはもっと細かく規制があります。
実際に防火地域や準防火地域に建築を予定している人は、事前に予算とやりたいことをハウスメーカーに伝えておきましょう。
一般的に防火地域は都市の主要機能を持った建造物等が多いため、一般住宅を建築する場合は準防火地域に当てはまる確率の方が高いでしょう。
防火地域・準防火地域のデメリット
防火地域・準防火地域に一般住宅を建てる場合、かなりデメリットが多いです。
対象地域に必ず建てない場合はしょうがないですが、エリアを変更できるのであれば再検討した方が良いかもしれません。
防火地域・準防火地域のデメリット
- 建築費用が上がる
- 使いたい建築材が使えない可能性がある
- 窓・ドアの大きさや種類が制限される
- 土地の価格が高いことが多い
デメリット①建築費用が上がる
防火地域・準防火地域に適して建物を建てようとした場合、建築費が上がってしまう可能性が高いです。
なぜなら、耐火性能の高い構造材や建築材を使わなければならないからです。
準防火地域であっても、サッシや外壁、屋根や軒天など、他にもたくさんの箇所を防火仕様にする必要があります。
防火地域であれば、より変更する箇所が多いです。
サッシを変更するだけでも数十万円かかりますので、全体にすると多額の金額アップが見込まれます。
デメリット②使いたい建築材が使えない可能性がある
防火地域・準防火地域に建物を建てる場合、自分の希望する建築材を使えない可能性があります。
例えば、天然木の軒天や塗り壁の外壁を採用したいなどに、対策をすれば防火認定を取れるものと、そうでない場合があります。
どちらも下地に防火認定のとれる部材を使うことで許可がおりますが、施工上防火認定を受けている下地材が使えないこともあるのです。
すると、本来自分が希望していたものが採用できません。
また、採用できたとしても防火認定をうけた材料を使うと金額が高くなってしまいます。
デメリット③窓やドアの大きさや種類が制限される
防火地域・準防火地域に建築する建物は、窓やドアの大きさや種類も制限を受けてしまいます。
窓について
基本的に窓には金網がガラスの間に入っている防火窓を使わなければなりません。防火窓が嫌な方は、通常の透明ガラスに防火シャッターをつける方法でも大丈夫です。
防火地域・準防火地域では、隣地境界線または道路の中心線から一定の距離の中にかかっている窓は、すべて防火窓にする必要があります。
一定の距離とは、隣地境界線または道路の中心線から1階部分は3mまで、2階部分は5mまでです。
とても広い土地に建てることができれば、この規制を避けることはできますが、現実的にはかなり難しいでしょう。
また、大きすぎる窓や断熱性が非常に高い窓の場合は、防火性能が落ちてしまうため、採用できないことが多いです。
ドアについて
木製のドアは使えないことがほとんどです。
中には防火認定が取れている木製ドアがありますので、探して採用しましょう。
また、建材メーカーが販売しているドアも、一般的な玄関ドアも採用できず防火性の高い防火玄関ドアを使わなければなりません。
すると、色やデザインが限られてしまいます。
採用したいドアがある場合は、防火ドアにも対応しているか早めに確認しておきましょう。
デメリット④土地の価格が高いことが多い
防火地域・準防火地域の土地は価格相場が高いことが多いです。なぜなら、駅や役所や警察署などの主要施設、幹線道路など利便性の高いエリアだからです。
建物にも費用が掛かるのに土地も高くては、建築費用がかなり増加することが考えられます。
しっかりと予算組みをした上で計画を進めましょう。
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防火地域・準防火地域のメリット
デメリットをたくさん紹介しましたが、もちろんメリットもあります。
防火地域・準防火地域のメリット
- 耐火性の高い家になる
- 火災保険料が安くなる
- 利便性の高い土地のことが多い
メリット①耐火性の高い家になる
防火地域・準防火地域の基準に満たした建物を建てるため、もちろん耐火性の高い建物が完成します。
耐火性の高い家は、自分の家が火事になった時に周りの家に迷惑をかけにくくなるのはもちろん、隣家が火事になっても火をもらいにくくなります。
隣家で火災が起きて自宅が燃えたとしても、原則は火元の家に損害賠償請求をすることができません。つまり、自分の火災保険などを使って、自費で修理しなければならないのです。
耐火性の高い建物であれば、最小限の被害で済みますので、火災の際のリスクが弱まります。
メリット②火災保険料が安くなる
防火地域・準防火地域基準の建物を建てると、一般的な住宅の火災保険と比べて保険料が安くなります。
なぜなら、保険屋さんも火災に強い家の方が、高額な保険金を請求される可能性が低いためです。
耐火性の高い建物は、一般的な住宅と比べて半分以上火災保険が安くなることが多いです。
火災保険は必ず入らなくてはならないもので、毎年数万円の出費があります。
耐火性の高い家を建てると費用は掛かりますが、その分安心と住んでからのお得が手に入るメリットも忘れないようしましょう。
メリット③利便性の高い土地のことが多い
デメリットで土地が高いとお伝えしましたが、防火地域・準防火地域の土地は価格が高い分、利便性はとてもいいです。
電車を使う人であれば駅が近く、車を使う人であれば幹線道路近くにマイホームを建てることができます。
また、大型商業施設の周辺も準防火地域になっていることが多く、買い物に出かける際にもとても便利です。
防火地域・準防火地域の調べ方
デメリットの多さから、「防火規制のない地域で建築したい!」と感じた方も多いと思います。
では、どうすれば防火地域・準防火地域でない土地を探すことができるのでしょうか。
方法を3つ紹介します。
防火地域・準防火地域の調べ方
- ハウスメーカーの営業マンに要望を伝える
- ネットで調べる
- 土地資料を見る
①ハウスメーカーの営業マンに要望を伝える
土地探しをハウスメーカーの営業マンにお願いする方も多いと思います。
そのような方は、事前に「防火地域・準防火地域は嫌だ」と伝えておきましょう。
不動産屋に探してもらう場合も同様です。
また、防火地域・準防火地域は点在しているわけではなく、主要な地域に限定しています。
そのため、どの辺のエリアが該当しているのか、聞くと調べてくれると思います。
②ネットで調べる
ネットで調べることもできます。
各市区町村のホームページ上で用途地域を掲載している場合が多いです。
参考程度に知りたい方は、ネットの情報でも十分でしょう。
③土地資料を見る
実際に購入したい土地がいくつかある方は、土地資料を見て防火地域・準防火地域に指定されていないかを確認しましょう。
備考欄や法令上の制限として防火地域・準防火地域と記載されていることが多いです。
しかし、中には記載がない場合があります。
近くの土地が防火地域・準防火地域なのに記載がない場合は、不動産屋や役所に確認してみてください。
できれば避けたい防火地域・準防火地域
制限が多い防火地域・準防火地域ですが、メリットもありました。
しかし、デメリットの内容を見ると、可能であれば避けた方がいい地域かなと感じます。
すでに土地を持っている方は、建物の形状などを考慮して、なるべくお金をかけないような工夫をしましょう。
これから土地を探す方は、自分の希望するエリアが該当しているかまず調べましょう。
当てはまっていた場合は、防火地域・準防火地域がどこのエリアまで設定しているかを知りましょう。
そして、該当していない地域で、自分の希望するエリアになるべく近い土地を選んでください。
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