こんにちは!注文住宅業界歴6年、きのぴーです。
注文住宅の要望の中には、2階のお風呂を希望する方もいます。
しかし、要望の件数は1階のお風呂と比べると少数です。
2階のお風呂には、1階のお風呂とは違う様々なメリットがあります。
2階のお風呂で一度生活をすると、1階のお風呂では生活したくないと答える人も多いです。
ではなぜ、日本の住宅では1階のお風呂が主流なのでしょうか。
理由は、2階のお風呂のデメリットを考えるとわかります。
今回は2階のお風呂の良さを伝えた上で、なぜ選ばれていないのかの理由まで徹底解析します。
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2階お風呂のメリット
まずは2階にお風呂を設置するメリットをお伝えします。
2階お風呂のメリット5つ
- 寝室のすぐ近くに配置できる
- 洗濯が楽になる
- 来客時にプライベートを確保できる
- LDKが広くとれる
- 窓を開けやすくなる
2階お風呂メリット①寝室のすぐ近くに配置できる
2階建ての住宅では2階に寝室を設けることが多いです。
小さな子供がいる家族の場合も、ママはこのような動きをしています。
ママの動き
- 子供をお風呂に入れる(1階)
- 子供を寝かしつける(2階)
- 自分だけでゆっくり湯船につかる、くつろぐ、家事(1階)
- 寝る(2階)
このように1階と2階の行き来がとても多いです。
2階にお風呂があれば、寝る部屋とお風呂の行き来が楽ですので、育児の負担が減ります。
また、洗濯に関する家事であれば2階で行うことができますので、1階へ行く必要性は低いです。
冬場はすぐに寝室へ行く習慣がつくので、湯冷めすることもなくなります。
2階お風呂メリット②洗濯が楽になる
バルコニーに洗濯を干す方は、洗濯にかける時間が短くなります。
1階にお風呂なら、洗濯機も1階に設置する場合がほとんどです。
すると、洗濯の時に次のような流れで行動します。
洗濯するときの動き
- 洗濯をする(1階)
- 水分の含んだ重い洗濯物運ぶ(階段)
- 干す(2階)
- 洗濯かごを戻す(1階)
2階にお風呂があると、洗った洗濯物をすぐにバルコニーに干せますので、体の負担も少なくなりますし、家事の時短にもつながります。
また、洗面所とバルコニーを直結させる間取りにすることでより家事楽な家になります。
2階お風呂メリット③来客時にプライベートを確保できる
誰でも、来客にお風呂上がりの姿は見られたくないですよね。
2階にお風呂があれば、お風呂から上がってそのまま寝室へ直行できます。
また、朝も起きて2階の洗面所で身支度を整えてから1階へ降りることができるので便利です。
頻繁に友達や来客が来る方は、2階にお風呂を設置することでプライベートを確保することができます。
2階お風呂メリット④LDKが広くとれる
2階にお風呂を設置すると4~5帖分の空間のゆとりが生まれます。
その分、家全体の面積を小さくして費用を抑えてもいいですし、1階のLDKの広さを大きくしてゆとりのある空間にすることができます。
一般的に、1階の方が必要な空間が多いです。
そのため、LDKの広さを圧迫してしまいますが、2階にお風呂と洗面所を作ることで、ゆったりとしたLDKを取ることが可能です。
2階お風呂メリット⑤窓を開けやすくなる
1階のお風呂の場合、外からの目線や防犯を気にして中々窓が開けづらいと思います。
しかし、2階のお風呂であれば外からの目線も気になりません。
高い位置についた窓は侵入される可能性も低いので、心置きなく窓を開けることができます。
2階のお風呂は日差しも入りやすいので明るいお風呂は気持ちいいですし、換気も長時間できる点がメリットです。
2階お風呂のデメリット
デメリットもたくさんありますので紹介します。
2階お風呂のデメリット8つ
- 費用がかかる
- 1階に水漏れする可能性がある
- 2階の部屋が狭くなる
- 老後の使い勝手が悪い
- 1階に洗面台が必要
- オール電化だとシャワーの水圧が弱くなる
- 1階にいると音が気になる
- パイプスペースが余分に必要
2階お風呂のデメリット①費用がかかる
2階にお風呂を付けると、通常の工事とは違う特殊工事になります。
そのため、1階のお風呂と比べて費用がかかります。
2階お風呂の費用については、記事の後半で詳しく解説しています。
2階お風呂のデメリット②1階に水漏れする危険性がある
2階のお風呂の場合、配管トラブルがあると1階に水漏れする可能性があります。
1階お風呂で配管トラブルがあると…?
1階の場合の水漏れで影響が出るのは基礎部分ですので、すぐに生活に影響が出るわけではありません。また、基礎はコンクリートですので水や湿気にはそこまで大きな影響はありません。放っておいてはダメですが、少し気づくのが遅れても大丈夫です。
しかしお風呂が2階だと、1階の生活空間に水漏れしてしまいますので、すぐに住人の生活に支障をきたします。
また、木造住宅の場合だとなおさら危険です。
なぜなら、柱や梁などの構造体に水がかかってしまい、そのまま放置しておくと木が腐って構造上の問題が起こることがあるからです。
2階お風呂のデメリット③2階の部屋が狭くなる
2階にお風呂と洗面所を持ってくると4~5帖分の空間が必要になります。
そのため、2階の寝室や子供部屋の広さが要望通りにならない可能性が高いです。
子供部屋や寝室を広げるために2階の面積を大きくすると、1階との面積バランスが悪くなってしまい、耐震面や耐久面に不安が残ります。
1階と2階のどちらの広さを優先したいかで、お風呂の場所を決めてください。
2階お風呂のデメリット④老後の使い勝手が悪い
老後のことを考えて平屋の注目度が集まっている現在では、2階のお風呂は時代の流れと真反対の間取りの1つです。
将来的に階段の上り下りをするのが難しくなった時に、お風呂が2階だととても暮らしにくいです。
まだ元気なときは足腰を鍛えるいい機会になるかもしれません。
しかし、介護が必要になると2階までお風呂に入りに行くことは大変ですし、介護者にも大きな負担がかかってしまいます。
将来の暮らしを考えた時に、2階のお風呂はおすすめしません。
2階お風呂のデメリット⑤1階に洗面台が必要
2階にお風呂と洗面所がある場合、1階に洗面台を必要とする場合が多いです。
例えば、外から帰ってきたときの手洗いうがいや、昼ご飯後に歯磨きをするときにわざわざ2階へ行くのは面倒と感じます。
そのため、キッチンで手洗いをすることになりがちです。
しかし、子供の泥だらけの手をキッチンで洗わせるのは衛生的にもよくありません。
汚れた服を脱がせた時もいちいち2階まで運ばなければいけないので、無駄な動きが増えてしまいます。
2階お風呂のデメリット⑥オール電化だとシャワーの水圧が弱くなる
ガス給湯器と比べて、オール電化で採用されるエコキュートは水圧が弱いです。
2階のお風呂の場合、水圧の弱いお湯を、配管でさらに2階まで引き上げてシャワーから放出するので、さらに水圧は弱まります。
エコキュートに高水圧タイプに変更することで、水圧は上がりますが費用がかかります。
2階お風呂のデメリット⑦1階にいると音が気になる
1階が生活音であふれている空間であればそこまで気になりませんが、両親の寝室が真下にあるなどの場合は音が気になると思います。
しかし、音が気になるのは木造の場合が多いです。
鉄骨造やRC造であればそれほど音は気にならないかと思います。
2階にお風呂を作るときは、真下の空間の使い方に注意して設計しましょう。
2階お風呂のデメリット⑧パイプスペースが余分に必要
2階にお風呂を設置する場合、お風呂用の給排水管を施工する必要があります。
配管は床下から2階の高さまでつながる物ですので、1階の一部をパイプスペースとして削らなければなりません。
もちろん、1階がお風呂の場合でも2階にトイレがある住宅がほとんどですのでパイプスペースはあります。しかし、お風呂と洗面台、洗濯機も2階に来る場合は、通常の倍以上の広さのパイプスペースが必要です。
倍以上と言っても半帖もないですので広さ的にはそれほど気にならない場合がほとんどですが、パイプスペースの位置によっては間取りが制限されたり使いにくくなります。
パイプスペースの位置も考えつつ設計をしてもらいましょう。
2階お風呂を採用すべきなのはどんな家庭?
2階にお風呂を採用した方がいいのは、以下のような家庭です。
2階お風呂を採用すべき家庭
- お風呂でも開放感を味わいたい
- バルコニーに洗濯物を干す
- 将来的に建て替えを視野に入れている
①お風呂でも開放感を味わいたい
2階であれば、ユニットバス内に大きめの窓もつけやすいです。
高さや位置に工夫すれば、近隣の家からの目線も気になりにくい窓を設置できます。
多くの光を取り込めますので、明るく開放的な浴室を作ることができます。
また、バルコニーの壁の高さを高くすることで、お風呂に入りつつバルコニーに出ても視線が気になりません。
バルコニーにも出れるお風呂は露天風呂のように開放的な気分を味わうことができます。
②バルコニーに洗濯物を干す
バルコニーに洗濯物を干そうと考えている方は、2階にお風呂を設置した方が洗濯は楽になります。
2階にお風呂や洗濯機があることで、洗う・干す・取り込む・たたむ・しまうの全ての動作を2階で完結することができます。
家事の時短ができる家を建てたい方にはおすすめです。
③将来的に建て替え、住み替えを視野に入れている
将来的に建て替えや住み替えを検討している方は、2階のお風呂を採用してもいいと思います。
子育てをしている頃は階段の上り下りをそこまで苦だと感じません。
しかし、年齢を重ねると足腰が弱くなりますので、階段の上り下りが辛くなってきます。
辛くなる前に平屋へ住み替えることができるのであれば、若いころの2階お風呂はメリットが多いです。
2階お風呂は費用が高くなる?
2階のお風呂の設置は費用が高くなります。
その理由は次の2つです。
2階お風呂の費用が高い理由
- 配管が長くなる
- 給湯器を高圧タイプに変更する
①配管が長くなる
お風呂や洗面台、洗濯機などの配管を2階まで伸ばさなければなりません。
そのため、配管の材料費と工事費がプラスの費用として掛かります。
5~10万円前後が追加費用の相場です。
②給湯器を高圧タイプに変更する
オール電化の場合、エコキュートなどの給湯器を高圧タイプにすることで費用が追加されます。
シャワー水圧を高くすることが目的です。
必ず変更しなくてもいですが、変更することでシャワー時のストレスは大幅に減ります。
高圧タイプへの変更はおおよそ5~10万円の差額があります。
2階お風呂と相性の良い間取りは?
2階お風呂と相性のいい間取りを、2パターン紹介します。
①洗濯が2階で完結する間取り
2階お風呂(洗面所)なら、洗濯は2階で完結
- 洗う(洗面所)
- 干す(バルコニー)
- 取り込む(バルコニー)
- たたむ(家事スペース)
- しまう(クローゼット)
ポイントはバルコニーとクローゼットの間に家事スペースを取り入れることです。
家事スペースを採用すると、バルコニーから取り込んだ洗濯物を家事スペースでアイロンがけをしたりたたむことができます。
また、雨の日は家事スペースに洗濯物を干せるので、室内物干しスペースとしても活用できます。
しまう作業を楽にしたい方は、家事スペースの近くに家族全員の服が入るファミリークローゼットを採用することもおすすめです。
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②朝の準備がラクになる間取り
朝の準備を楽にする間取りです。
2階お風呂なら、朝の準備がラク
- 朝起きて自分の服を用意する(寝室)
- 子供を起こすついでに子供の服を用意する(子供部屋)
- 身支度を整える、洗濯を回す(洗面所)
- 階段を下りる
- 朝食、歯を磨く、子供を送り出す(1階)
- 階段を上る
- 洗濯物を干す、お風呂を洗う(洗面所、バルコニー、お風呂)
無駄な動きがないような動線を自分の中でイメージしてみてください。
無駄な動きとは寝室から洗面所に行った後に、また寝室側に戻って階段を下りるというようなことです。
洗面所を出てすぐに階段を下りられる間取りと比べると、寝室の方へ戻るという無駄な動きが多くなってしまいます。
家事や朝の準備などは、人それぞれ行動のルーティーンが違うと思います。
自分の行動を思い返してみて、1番効率のいい動線を営業マンに相談しましょう。
2階お風呂はややデメリット多め…。慎重に!
2階のお風呂はメリットもたくさんありますが、デメリットも多くありました。
1階に洗濯物を干す方は、2階のお風呂はあまりメリットがありません。
また、老後のことを考えるとやはり2階のお風呂はおすすめできないなと個人的に思いました。
将来エレベーターをつけたり、リフォームしてお風呂を1階に設置できるなどの、お金に余裕がある方は2階お風呂を採用してもいいかなとは感じますが中々難しいでしょう。
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2階のお風呂は、デメリットを上回るメリットを感じられた場合、そして将来の生活のイメージがついた場合だけ採用しましょう。
デメリットに納得できなかったり、将来の事を何も考えないまま採用すると、住んでから後悔する可能性も高いので、慎重に検討してください。