こんにちは!きのぴーです。
間取りの「間」というのはどんな意味があると思いますか?
実はこの「間」の考え方が、間取りづくりに一番大切なポイントとなってきます。
「間」というのは、部屋と部屋の間という意味となり、部屋同士の境界線となります。
プライバシーを確保するために部屋同士に境界線をつくるのですが、あまりに多くなると壁が増えて閉鎖的な間取りになってしまいます。
この「間」の考え方で、住みやすい間取りになるか、住みにくい間取りになるか大きく変わるのです。
今回はプライバシーを確保しながらも生活がしやすい間取りをつくるための考え方についてご紹介していきます。
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部屋と部屋を組み合わせるつくり方では快適な間取りにならない
住む人のプライバシーを守るために壁ばかりを配置してしまうと、狭苦しく閉鎖的な間取りになってしまいます。
間取りをつくっていくときに最もやりがちなのは、廊下からつなげるように部屋を組み合わせていくことです。
この発想で間取りをつくってしまうと、いくらプライバシーが確保できてもあまり住みやすい間取りにはなりません。
プライバシーを確保しながら、開放的な間取りをつくっていくためには、この考え方で間取りをつくらず、別の発想で間取りをつくっていくことが大切です。
快適な間取りの考え方は「プライバシーの強弱」が重要!
大きなワンルーム空間に必要に応じた間仕切りをつくる
プライバシーが確保できて住みやすい間取りをつくるには、大きなワンルーム空間に必要に応じた間仕切りをつくる、という発想が大切です。
敷地が広くて大きな間取りをつくれるのならいいのですが、多くの場合は間取りの面積は限られています。
限られた面積の中で、プライバシーがいる場所には間仕切りをつくり、必要がない場所には間仕切りをつくらない、という発想が開放的な間取りをつくる大切な考え方です。
プライバシーは空間を分割するという発想で間取りをつくる
間取りは必要に応じた間仕切りをつくっていく、というのをもう少し具体的にお伝えしていきます。
上記でお伝えした廊下からつなげて部屋を組み合わせていくというのは、足し算をしていく発想です。
しかし、これでは壁の多い間取りになり閉鎖的で狭苦しい間取りになってしまいます。
プライバシーを確保しながら開放的な間取りにするには、必要に応じた間仕切りをつくっていくということが大切です。
これは大きなワンルームにプライバシーが必要なところは壁をつくって分割していく、という発想です。
間取りをつくるときは、足し算で考えるのではなく空間を分割していく、という考え方でつくりましょう。
空間を分割するとは?LDKとLD+Kの間取りの違い!
必要に応じて間仕切りをつくっていく、という発想がいまいちわからないよという方は、LDKとLD+Kの違いを想像してみましょう。
LDKは一つの空間にリビングとダイニング、キッチンが配置されています。
LD+Kは、リビングダイニングの間に壁をつくりキッチンが配置されている間取りです。
大切なのは、この「間にある壁」です。
壁があることでリビングダイニングとキッチンは分断され、両方の部屋同士でプライバシーができます。
リビングダイニングとキッチンとの間にプライバシーが欲しいという方は、LDとKの間に壁をつくって、1つの空間を分割し2部屋にすることになります。
LDとKの間にプライバシーは必要ないという方は、壁をつくらないで1つの部屋にそれぞれの用途を配置して一体にするということになります。
この部屋と部屋の間にある壁が必要かどうかを考えて間仕切っていくことで、余計な壁をつくらず開放的な間取りにすることができます。
プライバシーの強弱は3つの空間をポイントにして考えよう
1つの空間に部屋と部屋の間にある壁が必要かどうか考えて間仕切っていく、ということが間取りをつくる上で大切な考え方です。
壁が必要かどうかを決めるときは、3つのポイントがあります。
- パブリックゾーン
- プライベートゾーン
- プライバシーがあってもなくてもどちらでもいい
この3つのポイントが間仕切りをつくるときの考え方で大切なことです。
では、具体的にお伝えしていきます。
パブリックゾーンは間仕切りが必要ない空間
パブリックゾーンとは、家族や訪問したお客さんと共有できる解放された空間のことを言います。
家族みんなで共有できる部屋が壁ばかりだと、あまり快適な空間にはなりませんよね。
家族や訪問するお客さんなど共有する部屋は、開放的であることが理想なので間仕切りを必要としない部屋とも言えます。
間仕切りをつくっていくときは、パブリックゾーンのように他の人と共有できる部屋は間仕切らない、ということがポイントです。
プライベートゾーンはプライバシーが必要
プライベートゾーンは間仕切りが必要となる部屋です。
洗面所や浴室などの水回り、寝室、収納などを指し、視線や臭い、湿気などを遮りたい部屋です。
プライベートゾーンは、プライバシーの確保が必要な部屋ですので壁をつくって間仕切っていきます。
しかし、壁をつくりすぎてしまうと閉塞感が増していきますので、配置や動線に配慮が必要となります。
プライバシーがあってもなくてもどちらでもいい空間
書斎や子供部屋、趣味の部屋などは、間仕切っても間仕切らなくてもどちらでもいい部屋とも言えます。
子供コーナーや書斎コーナーなど、1つの空間に省スペースの空間をつくる半オープン的な間取りにすると、小さい子供も楽しめる空間になります。
子供部屋は、成長に応じて間仕切りをつくる自由な空間づくりにすると、部屋を有効的に使うことができます。
利用頻度が少ない場所は面積を小さくして空間を広くさせる
玄関や廊下、階段は家の間取りとして必ず必要になってくる場所です。
しかし、利用頻度としては少ない場所となります。
このような場所は面積をなるべく小さくすることで、空間を広く有効に使うことができます。
1つの空間が広くなることで、リビングなどいろいろな部屋を配置するときに柔軟性がでてきます。
また、小さくてもいいので多目的コーナーをつくると間取りに深みがでます。
必要な間仕切りをつくることで良い間取りになる
間取りをつくるときは、部屋と部屋の間でできる壁が必要かどうかを考えましょう。
間仕切りが必要かどうかは、部屋の用途によって判断することができます。
ポイントは3つあり、パブリックゾーンとプライベートゾーン、プライバシーがあってもなくてもどちらでもいい、です。
間取りをつくるときは、部屋と部屋の間にプライバシーが必要か考えましょう。
間仕切りになる引き戸を使って間取りに活用する
間仕切りは壁をつくる以外に引き戸で間仕切る方法があります。
壁の代わりに引き戸を設けることで、引き戸の開閉により空間を開放的にしたり空間を閉じたりすることができます。
引き戸の種類は6つあります。
- 透明の引き戸
- 半透明の引き戸
- 不透明の引き戸
- 格子戸
- 大型の引き戸
- 大開口できる引き戸
では、それぞれの引き戸にどんな効果があるかお伝えしていきます。
透明の引き戸の間取り効果
透明の引き戸は、戸が透明なため光や視界が開き空間に開放性を与えます。
オープンな空間にしたいが音は遮りたいという場合に適しています。
半透明の引き戸の間取り効果
半透明の引き戸は、光や音は通したいが視線は遮りたいという場合に適します。
和室に用いる障子が代表的で閉じた状態でも光を通し閉塞感を感じさせません。
不透明の引き戸の間取り効果
不透明の引き戸は、視線や光を遮りたい場所で用いります。
浴室や洗面所などの部屋に使われ、視線を遮るという点で壁と同様の効果がでます。
格子戸の間取り効果
格子戸は、視線をある程度遮りながらも光や風、気配を通す引き戸です。
木の格子が空間に情緒をだしながら、ある程度の解放感とプライバシーが確保できる効果があります。
大型の引き戸や大開口できる引き戸の間取り効果
大型の引き戸や大開口できる引き戸は「動く壁」と言ってもよく、戸を開けたときに大きな開放性を持たせることができます。
大きな開放性を持たせることができますが、一枚の戸が重くなってしまうことや反りがでてしまう可能性があるので気をつけましょう。
間取りづくりは断熱性と気密性を考慮すること
解放感のある間取りにするためには、間仕切り(壁)を必要に応じて配置し、余計な間仕切りをつくらないことです。
しかし、間仕切りが少ない空間は、家全体が大きな1つの空間になっているとも言えます。
ここで気をつけなければいけないのが、断熱性や気密性です。
断熱性や気密性の設計が悪いと冷房などの効率が悪くなることや、冬の寒さが家全体に広がり温かくない空間になってしまいます。
見た目だけで間取りをつくらずに、断熱性や気密性を持った家にしていくことが大切です。
そのためにも「省エネ対策等級4」の高気密・高断熱仕様の設計が必要となります。
まとめ
ここまで間取りづくりに大切な考え方についてお伝えしました。
「間取りは部屋を組み合わせてつくるのではなく、1つの空間を分割するように間仕切り(壁)をつくっていく」という考え方が大切です。
プライバシーが必要かどうかを考え、パブリックゾーンやプライベートゾーンなどの部屋の用途を考慮して空間を分割していきましょう。
今回の記事が間取りづくりのご参考になれば嬉しく思います。