こんにちは!きのぴーです。
家の間取りを考える際はさまざまなことを考慮して決めていくわけですが、その中の大きな要素として「回遊動線」があります。
回遊動線がある住まいは便利なので、家事をする主婦としては重要視したいところですよね。
ただ、回遊動線は作ればイイってもんじゃありません!
回遊動線には「良い回遊動線」「悪い回遊動線」があります。ご存知ですか?
知らず知らずのうちに悪い回遊動線を作らないように注意しなければいけませんよ?
回遊動線ついて、詳しくご紹介しましょう。
まだハウスメーカーが決まっていないあなたへ。タウンライフ家づくりでハウスメーカーを比較・検討してみませんか?あなたの希望する複数のハウスメーカーが、無料で間取りプランと見積もりを作成してくれます。
\ 安くて信頼できるメーカーが見つかる! /
- 家づくりのアンケートに回答(約3分)
- ハウスメーカーを選ぶ(1,100社提携)
- 待つだけ!間取り・見積もりが届く!
\ 40万人以上が利用!安心の大手サイト /
回遊動線のある住まいとは?
欧米の住まいは、部屋の出入り口が引き戸(ドア)になっており、部屋と部屋が廊下によってつながっているものが主流です。
一方で、日本の住まい、とりわけ古い民家の場合は、部屋と部屋はふすまで仕切られて、廊下はあまり作らない間取りが一般的です。
廊下がないため、ひとつの部屋から隣の部屋へ、そしてまたその隣の部屋へと、ぐるぐると動き回ることができます。
そして、このような住まいを「回遊動線のある住まい」といいます。
回遊動線のある住まいは、家事をラクにするという目的で取り入れられることが多くあります。
たとえばホールから洗面室へ移動でき、洗面室からキッチンへ、そしてキッチンからホールへといったように回ることができる住まいがあったとしましょう。
キッチンで洗いものをしている時でも洗濯機を回しやすいですし、キッチンで調理をしている時に来客が来てもすぐにホールへ行くことができます。
1つのある場所からアクセスすることができる場所が増えるので、ショートカット(近道)ができ、非常に動きやすくなるのです。
良い回遊と悪い回遊
回遊動線のある住まいには、良い回遊の住まいと、悪い回遊の住まいがあります。
良い回遊と悪い回遊のそれぞれの具体例を挙げながら、お話していきましょう。
良い回遊動線の住まい
空間に別の機能を追加できる
例えば玄関の横に納戸があり、その納戸はキッチンともつながっているとしましょう。
この場合、子どもが小さいうちは納戸にベビーカーを置いたり、三輪車を置いたりすることができ、玄関を広く使うために利用することができます。
さらに傘やほうき、冬物のブーツや長靴といったものを収納するスペースにもなるでしょう。
玄関と納戸がつながっているだけでも充分便利なのですが、良い回遊の住まいであれば、この納戸は食品庫としても利用することができるのです。
買い物から帰ったらそのまま玄関から納戸に食品を置き、キッチンから取り出すという空間の使い方が可能になります。
マルチアクセスができる
キッチンからどこへでも移動が可能な良い回遊のある住まいは、主婦の家事の負担を軽減してくれます。
回遊動線はいくつあっても問題ないので、キッチンを中心に放射線状にアクセスできるような間取りにすることも可能です。
住まいの移動がスムーズなので、家族のすれ違いが難しいような場所があっても回り道をすることができるようになります。
近道ができる
寝室からトイレと浴室が近い場合、最短距離でこれらを移動することが可能になります。これも、良い回遊と言えます。
特に高齢者が暮らす場合は、夜間の頻繁なトイレの行き来の負担を軽減することができますし、介護による入浴も行いやすくなります。
プライバシーを確保できる
いい回遊のある住まいは2方向への動線を作ることができます。
つまり、迂回することができるようになり、空間にプライバシー性をもたせることが可能なのです。
収納スペースが確保できる
良い回遊のある住まいは、キッチンや水回りがコンパクトになります。
そのため、収納スペースを確保することができます。
家事を効率的に行うことができる
例えば「キッチンでオーブン調理をしている間に、洗濯をする」といった作業でも、水回りの場所がある程度近くにかためられていると動きや時間を短縮させることができます。
少しの空き時間でも有効に使うことができるので、家事を効率よく進めることが可能です。
特にキッチンから洗面所にも浴室にも行けるような回遊動線が確保されていれば、家事の時短につながるでしょう。
悪い回遊動線の住まい
坪数がかさんでしまう
悪い回遊動線は、出入り口や通路が空間を多くとることになり、坪数が増えてしまいます。
狭い土地に住宅を建てる場合などは、大きなデメリットになりかねません。
耐震性が減少してしまう
悪い回遊動線の場合は、無駄に出入口が多くなりがちです。
そして、それだけ耐力壁や筋かいといった耐震要素の配置が難しくなります。
もちろん、耐震基準はクリアするように設計はされますが、耐震性に余裕をもたせにくくなるということが考えられます。
家具の配置のレイアウトが限られる
悪い回遊動線の場合、出入口の前後の場所には家具の配置ができません。
つまり、出入り口が多くなれば、それだけ家具が配置できるスペースが限られてしまうということになります。
間取りによっては落ち着かない空間になる
お部屋全体を大きく回るような悪い回遊動線の場合は、注意が必要です。
室内の広さを感じることができるものの、配置によっては部屋全体が落ち着かない印象になってしまいかねません。
使われなくなる出入口もでてくる
出入口がいくつかある場合、すべてうまく活用されればいいのですが、悪い回遊動線の場合、なかには次第に使われなくなるものもでてきます。
これでは回遊動線のある住まいにした意味がなくなってしまいます。
また、回遊動線を意識しすぎるあまり、室内に壁を作る人もいますが、失敗に終わる可能性もあることを忘れずに設計しましょう。
回遊動線をつくる上での注意点・面白い発想
では、回遊動線をつくる上での注意点や、回遊動線の面白い発想をご紹介しましょう。
回遊動線をつくる上での注意点
回遊動線を重視すると、アイランド型のキッチンを取り付けようと考える設計が多くなります。
回遊性を生むためには、回遊できる通路が必要になります。
つまり、通路を確保した分だけ、居住空間が狭くなる可能性があるのです。
特に、床面積にあまり余裕がない住宅の場合は、想像以上に窮屈な空間を作り出してしまう恐れがあるので、気をつけるようにしましょう。
回遊動線の面白い発想
回遊動線の一部としてバルコニーを取り入れるという設計方法があります。
たとえば、キッチンや洗濯室といったような裏方の空間とリビングをバルコニーで挟むのです。
こうすると動線上は近いのですが、バルコニーという空間が挟まれることで心理的な距離が長くなって、お互いの空間の存在が気にならなくなるのです。
また、バルコニーによって日光が部屋に入ってくるので、部屋が明るくなるというメリットもあります。
悪い回遊動線を作らないように注意しよう!
ただ回遊させればいいってもんじゃないことがお分かりいただけましたか?
例としていくつか悪い回遊動線を挙げましたが、あなたはそうならないように注意しましょう。
もちろん設計士は、そのあたりのバランスを取り、家主のニーズに沿って設計を行うだけですが、非常に難しいところなのです。
そのため、こちら側もあらかじめ「ここだけは譲れない」という回遊動線を決めておくと、設計士との話が進みやすくなります。
さまざまな間取りを見て、家族とどのような空間で過ごしたいのか考えてみるといいでしょう。