こんにちは!注文住宅業界歴6年、きのぴーです。
冬場のお風呂は入浴するにも体をふるわせてしまうくらいに寒くて一苦労。
こんなときは浴室暖房乾燥機をお風呂に設置してあげるのがおすすめです。
お風呂の温度差は体への負担も大きくちゃんと予防してあげるのがとても大切になってきます。
今回は浴室暖房乾燥機の特徴や種類、機能などをご紹介していきますので、設置しようか迷っている方はぜひ参考にしてください。
浴室暖房乾燥機の4つの機能と導入するポイント
浴室は寒くなりやすい場所、それにカビの発生など湿気が溜まりやすいなど様々な問題があります。
そんな問題を解決してくれるのが浴室暖房乾燥機。
浴室は温度差が生じやすくヒートショックによる死亡事故が起きる問題があるため、浴室を温めて温度差を抑える対策が大切です。
浴室暖房乾燥機を導入することで浴室を温かくしてヒートショックを防ぐことができ、さらに乾燥機能など便利な機能もあるので、快適・安全に浴室を使用することができる住宅設備機器です。
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浴室暖房乾燥機には便利な4つの機能が付いています。
では、それぞれどんな機能か下記にご紹介していきます。
換気
浴室で発生するカビの原因は湿気の多さと風通しの悪さです。
浴室にカビが発生してしまうと臭いも発しますので健康面にもよくありません。
浴室を清潔に保ちたいのならしっかりと換気がされていることが重要。
浴室内を換気することで湿気を抑え風が通りカビの発生を抑えることができます。
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特にマンションの浴室は窓がないことも多いですので、換気ができる設備機器は必須とも言えます。
24時間換気機能が付く浴室暖房乾燥機なら各部屋からの給気口から給気し、洗面所やサニタリー空間を中心に集中換気を行います。
これにより計画換気ができて室内に新鮮な空気を取り入れることが可能になります。
乾燥
乾燥機能は浴室乾燥と衣類乾燥の2つの役割を持っています。
雨の多い梅雨時など天候に左右されることなく洗濯物を干すことができ、干す場所も浴室でできるため臭いや湿度、見た目を気にする必要がありません。
乾燥機能を使うことで湿気を取り除きカビの発生も抑えることができます。
また、温風機能で衣類を乾かせばドラム式乾燥機より時間はかかるもののデリケートな素材や濡れた靴などを乾かすには向いていて利用の幅が広くなっています。
暖房
浴室の事故で問題となっているのがヒートショックです。
ヒートショックとは温かい場所から寒い場所に移動するなど温度の変化により血圧が上下に変動し脳梗塞や心筋梗塞など健康被害を起こす現象です。
これは温度差が原因としているため、なるべく温度差が生じない環境をつくることが大事です。
暖房機能は浴室全体を温めることができヒートショックの予防になります。
メーカーによって入浴前は一気に温め、入浴中は弱い温風でやさしく温めることができる切り替え機能が付いている機器もあります。
涼風
浴室の湿気を排気しながら涼しい風を送る機能です。
夏場でも暑さをやわらげることができ、湯あたりやのぼせを防止することもできます。
マンションのような窓がない浴室でも爽やかで心地よい風が流れますので、むし暑さや入浴後のほてりも解消し快適に入浴することができます。
4つの機能の他にいろいろな機能も搭載
浴室暖房乾燥機は上記でお伝えした4つの基本機能の他にもいろいろ便利な機能があります。
上でも少し触れましたが「入浴前と入浴中の風量の切り替えができる機能」や「入浴したい時間までに温めておいてくれるタイマー予約機能」もあります。
電気代を節約する「ecoモード」は衣類乾燥時に使う温風乾燥の時間を少なくし電気の使用量を抑える機能です。
通常は温風乾燥を使って衣類を乾かしますが、ecoモードにすると温風乾燥の時間を少なくし、その分を余熱で乾かす送風乾燥を使用して電気使用量を抑えて衣類を乾かすことができます。
洗濯物の量に合わせて温風の送り出し方を使い分けができる機器もあり、かしこく便利に衣類乾燥が行えます。
このように浴室暖房乾燥機は4つの基本機能の他にいろいろな機能も付いています。
メーカーによって付いている機能は異なりますので、製品を選ぶときはメーカー同士比較をして欲しい機能を持った浴室暖房乾燥機を選びましょう。
浴室暖房乾燥機の性能を発揮する適応面積と浴室の工法
浴室暖房乾燥機を導入する時の適応面積は、性能を十分に発揮させるために浴室の面積が広すぎず、天井高が低い方が有利です。
一般的な適応面積は1〜1.5坪と言われていますので、それ以上大きい場合は電源が大きい200Vの浴室暖房乾燥機や温水式のものを選ぶといいでしょう。
設置する際は浴室の工法も関係し、気密性と断熱性の高いユニットバスへの取り付けが推奨されます。
タイル張りの在来工法も取り付けは可能ですが、断熱性が低い分浴室暖房乾燥機の性能をより発揮するには向いていません。
また、在来工法の浴室は衣類の乾燥時間も長くかかります。
現在使用している浴室が在来工法で浴室暖房乾燥機を導入したいという方は、ユニットバスも一緒に検討するといいでしょう。
システムバスと浴室暖房乾燥機をセットで導入すれば工事費用も安くしてくれる業者もいますので相談してみることをおすすめします。
浴室暖房乾燥機の種類と設置方法について
浴室暖房乾燥機の種類
浴室暖房乾燥機には電気式と温水式があります。
では、この2種類の違いについてお伝えしていきます。
【電気式】
電気式はセラミックヒーターやグラファイトヒーター(遠赤外線ヒーター)などがあります。
電源は100Vと200Vの2種類、V数が高いほどパワーがあり温かい風を送ってくれます。
本体内部にあるヒーターで発熱した温風で暖房や乾燥を行い、設置も屋内にある電気配線を利用するため導入がしやすく費用も抑えることができます。
ただし200Vの機器は電源に合った電気配線が必要ですので、もし電源に合う電気配線がきていない場合は設置工事の他に別途電気工事が必要になります。
電気式の浴室暖房乾燥機の導入する費用はグラファイトヒーター(遠赤外線ヒーター)で約9〜11万円と浴室暖房乾燥機の中ではお手頃な価格です。
セラミックヒーターはそれよりも少し高く約13万円〜となります。
【温水式】
温水式は名前の通り温水を循環させて温かい風をつくり暖房を行う仕組みです。
電気式は電気配線を接続するだけで動作しますが、温水式は別に専用の熱源機が必要です。
熱源機は家の外に設置してある給湯器も含まれますが、通常の給湯器ではなく暖房回路(暖房に使うお湯をつくり循環させる)を持った熱源機が必要です。
暖房専用熱源機または現在の給湯器を給湯暖房用熱源機に取り替える必要があります。
さらに外に設けられている給湯器から温水がでる配管を浴室暖房乾燥機に接続する工事も必要になるため、元々の電気配線を接続して設置する電気式よりも温水式は設置費用と温水の配管工事が必要なため、手間がかかり初期費用が高くなります。
ただしランニングコストは低め、さらに電気式よりもパワフルで温かい風を送ってくれます。
とにかく温かさ重視の方は温水式の浴室暖房乾燥機がおすすめ。
温水式の導入費用は最低でも約20万円〜とやや高めになります。
浴室暖房乾燥機の設置方法
設置方法は【壁取付け型】と【天井埋込み型】の2種類があります。
【壁取付け型】
壁取付け型は壁に直接排気するためダクト工事を行う必要がないメリットがあります。
リフォーム時にも導入がしやすく工事も簡易的に済ませることができます。
ただし建物の条件によって設置できない可能性もあるため注意しなければいけません。
排気が建物の軒などに干渉する、浴室の天井高が低く設置ができない、温水式の場合は熱源機との距離が遠いなど設置条件に合わない可能性もあるので導入するときは設置可能か事前に確認をしておきましょう。
【天井埋込み型】
天井の中に浴室暖房乾燥機を埋め込むタイプのため出っ張りがなく見た目がすっきりとなるのが特徴です。
現在では天井埋込み型が一般的でシステムバスに設置してある浴室暖房乾燥機も天井埋込み型が多いです。
このタイプはダクトを繋げて外に排気する工事が必要になるため壁取付け型よりも手間がかかります。
リフォームでも採用されやすいタイプですが、交換する際は既存の浴室暖房乾燥機のサイズとぴったりでないと設置ができないので事前に対応可能か確認することが重要になります。
まとめ
ここまで浴室暖房乾燥機とは何か、その特徴や機能についてお伝えしてきました。
お風呂は毎日使うものですので、快適に入浴できる方がいいですよね。
ヒートショックなど健康被害の問題もありますので、体の負担にならない環境に整えるのも大事。
浴室暖房乾燥機を導入することで今まで悩ませていた浴室の問題も解決することができますので、ぜひ導入することを検討してもらいたい住宅設備機器です。