こんにちは!注文住宅業界歴6年、きのぴーです。
トイレは毎日使う欠かせない部屋です。
毎日使うからこそ居心地の良いトイレ空間にしたいですよね。
しかし、トイレは汚れやすいもの。
においもつくし、トイレットペーパーなどのストック品も置くため掃除がしにくく少し乱雑になりやすいです。
では、どうすれば清潔が保たれた居心地の良いトイレにできるでしょうか。
今回は居心地の良い快適なトイレのプランニング術についてお伝えしていきます。
居心地の良い快適なトイレのつくり方
いまの住まいのトイレはどんな感じ?
現在の2階建て以上の住まいは、各階にトイレを設けるのが一般的です。
使用目的は各階によって異なるため、設備の仕様や内装、収納など違う計画にしています。
1階のトイレは家族以外に来客者も使うことを考慮することが大切です。
2階のトイレは家族だけが使うプライベートなスペースとして使われていきます。
【1階のトイレはどんな用途?】
1階のトイレは家族以外に来客者も使うことを考える必要があります。
ですから、1階のトイレは来客者に気持ちよく使ってもらうことを考え、ストック用品や掃除道具は見えないように隠し、飾り棚を設けるなど綺麗に見せるつくりにします。
手洗器や鏡もあると便利で、トイレ器具のグレードも2階トイレよりも高い製品を設置することが多いです。
【2階のトイレはどんな用途?】
2階のトイレは家族だけが使うプライベートスペースです。
1階のトイレのように人に見せるということを考える必要はないため、できるだけ使い勝手がいいトイレにすることが大切です。
トイレに必要な掃除道具や必要な備品の収納を考慮し、シンプルで清潔感のあるつくりにするといいでしょう。
居心地の良さに関係する?トイレの広さ
それぞれ住まいによってトイレの広さは異なります。
ここでは一般的に採用されているトイレの広さについてご紹介します。
【(幅)0.5間×(奥行き)0.75間(910mm×1,365mm】
(幅)910mm×(奥行き)1,365mmの広さはとてもコンパクトなタイプのトイレです。
使用可能な寸法ですが、窮屈さは感じるかもしれません。
この広さですと高齢による歩行の不安や介護など将来的な対応に不安があります。
【(幅)0.5間×(奥行き)1間(910mm×1,820mm】
最も一般的な寸法のトイレです。
トイレの入り口を引き戸にしたり、位置をずらしたりすることで手洗器の設置も可能になります。
ただし、トイレ器具のサイズが大きかったり、手洗器の奥行きがあったりするものだとトイレ空間に窮屈さを感じるかもしれません。
その場合は壁に埋め込むタイプの手洗器を設置すると圧迫感を解消することができます。
【(幅)0.75間×(奥行き)1間(1,365mm×1,820mm】
この広さのトイレは介護や車椅子の対応が可能になります。
車椅子での移動がしやすいようにトイレの入り口は引き戸にするといいでしょう。
他にも手洗器の設置、歩行などの動作を助ける手すりの設置を行うと将来的にも安心なトイレになります。
また、この広さなら大便器とは別に小便器と壁掛け手洗器を設けることが可能です。
※寸法
0.5間=910mm(91cm)
0.75間=1,365mm(136.5cm)
1間=1,820mm(182cm)
将来を考えてトイレをユニバーサルデザインにする
トイレは毎日使うものですからお年寄りの住まいに限らず、体調を崩したときでも利用できるつくりにしなければいけません。
使い勝手と居心地の良いトイレにするにはバリアフリー化することが重要です。
トイレは将来的に介護が必要になる可能性を考え、広めにつくっておくと間違いありません。
入り口は車椅子でもスムーズに出入りができる引き戸にするといいでしょう。
引き戸は開口間口を広くとることができ、開閉もしやすくなっています。
間取り上、引き戸にするのが難しい場合は引込み戸がおすすめです。
引込み戸とは、ドアの動きがコンパクトにつくられており、体を大きく動かさなくても開閉できる扉です。
動作を補助する手すりの設置で安心・安全
手すりは「便座に座るまでの歩行」や「便座からの立ち上がり」などの動作を助ける位置に設けることが大切です。
手すりは後から設置することも可能ですが、将来的に必要となることを考慮して、ある程度の位置を想定し、どこにでも取り付けができるようにあらかじめ壁を補強しておくことをおすすめします。
トイレに手洗器を設置すると便利
一般的なトイレは手洗器がついたタンク式のトイレです。
手洗器付きのタンク式のトイレは価格もリーズナブルで場所をとらないメリットがありますが、使用時に水をまわりに飛ばしやすく、汚れの掃除がしにくい、用を足した後に体の向きを180度回転しなければならない、など使いにくいデメリットもあります。
最近では1畳大のトイレにも設置できるコンパクトな手洗器が販売されています。
奥行きが少ない壁の埋め込み式手洗器などもありますので、検討してみるといいでしょう。
効率的で清潔!トイレの収納方法
トイレットペーパーなどのストック品や掃除道具が出しっぱなしでは見苦しくあまり清潔感があるトイレとは言えません。
また、汚れやすく掃除の邪魔にもなりますので、できるだけ整理された状態が居心地の良いトイレになります。
このような必要な用品や掃除道具はキャビネットや吊り戸棚を設けて整理しましょう。
トイレは狭い空間ですから、コンパクトで効率的な収納が求められます。
壁に埋め込むタイプの収納は壁からの出っ張りが少なく空間を狭めないのでおすすめの収納です。
また、奥行きの浅い棚板を壁に設置しておくと、一輪挿しや小さな置物、本などが置けて居心地の良い空間をつくることができます。
トイレの床や壁にも注意!居心地が良くなる仕上げ材は?
トイレの床は汚れやすいものです。
そのためトイレの床は清潔感を保つために掃除がしやすいものを使うことが大切です。
フローリングなどの木製の仕上げ材を使うなら塗装がされているものを選びましょう。
クッションフロアーなどの床用ビニールシートやタイルは目地の防汚性に気をつけます。
トイレの壁も汚れやすいので、腰高から下を拭くことができる素材にすると掃除がしやすいです。
また、においの元を吸着・分解してくれる内装材がありますので、トイレのようなにおいが気になる空間に使用すると居心地の良いトイレがつくれます。
男の子が多いご家庭には小便器の設置がおすすめ
トイレは清潔に使うことが大切ですが、男の子の多い家ではなかなか難しいのではないかと思います。
そんな時は腰掛け便器のほかに小便器を設置するといいでしょう。
小便器を設置することで、床を汚すことも少なくなり使う側も便利です。
しかし、掃除する器具が増えてしまうのはデメリット、よく検討してみることをおすすめします。
トイレ設備はどんなメーカーがある?
トイレ器具を扱う住宅設備メーカー
ここではトイレ器具を扱う住宅設備メーカーをご紹介します。
有名なのは下記のメーカーです。
- TOTO
- LIXIL
- Panasonic
ほかにもトイレ器具を扱っている住宅設備メーカーはありますが、多く見られるのは上記のメーカーではないでしょうか。
【TOTO】
TOTOはほとんどの方が知っているのではないかと思われるほど有名な住宅設備メーカーです。
トイレ以外にも水栓金具や洗面化粧台、ユニットバスなど水回り設備を販売し、歴史のあるメーカーです。
節水や汚れがつきにくい機能、高級仕様のトイレ器具などの特徴がある製品を販売しています。
【LIXIL】
LIXILは建築材料・住宅設備機器総合メーカーで新築・注文住宅などによく使われます。
設備や内装建材、玄関などの住宅に使われる建材を総合的に扱っています。
トイレ器具はINAXの製品を引き継いでいるため、信頼性があり品質の高い製品を提供しています。
特徴は汚れがつきにくく掃除がしやすいトイレ器具を販売しています。
また、におい吸着・分解する「エコカラット」という壁に貼る内装材もあります。
【Panasonic】
Panasonicは電気メーカーの印象が強いと思いますが、住宅設備や建材も販売しています。
Panasonicブランドの住宅も建てられており、住宅業界にも力を入れています。
Panasonicが販売するトイレ器具はTOTOやLIXILのような陶器製ではなく有機ガラスが使われています。
汚れの原因となる水アカがつきにくく傷の強い特徴があります。
まとめ
ここまで居心地の良いトイレのつくり方についてお伝えしました。
トイレは毎日使う大切な部屋ですので、清潔で使い勝手がいいトイレにしたいですよね。
トイレは各階の使用目的に合わせて仕様を決めていくことが大切です。
手洗器や鏡、収納キャビネットなど便利な器具もありますので取り入れていくといいでしょう。
また、介護や車椅子の移動など将来のことを考えてバリアフリー化することも重要です。