こんにちは!きのぴーです。
オンライン上でやりとりができるネット銀行は、その扱いやすさや金利が安いことで利用者も増えています。
しかし、実店舗がなくネット上の銀行のため、その実態が見えづらく不安に思われる方もいるのではないでしょうか。
「ネット銀行は気になるけれど、倒産の危険や個人情報を守るセキュリティなどを考えるとちょっと・・・」と思われている方に、今回の記事はネット銀行は本当に危険なのかについてご紹介していきます。
ネット銀行で住宅ローンを組むのは危険?
ネット銀行を利用するのは危険、と思われている方もいます。
危険だと思う要素として、都市銀行や地方銀行のように実店舗がないことやネット上のやりとりとなるので個人情報などのセキュリティは大丈夫なのかなど不安があるようです。
では、ネット銀行は本当に危険なのか、具体的にお伝えしていきます。
ネット銀行の倒産の危険は他の銀行と条件が一緒
ネット銀行は実店舗がない分、経営状態がどうなっているか見えづらいところです。
不安に思われる方は、ネット銀行はすぐに倒産してしまうのではないのか、と思うかもしれません。
倒産の可能性についていうと、ネット銀行も実店舗がある銀行も条件は変わらない、というのが答えです。
ネット銀行でも実店舗がある銀行でも安定した収益が確保できているかが重要です。
どの銀行も一民間企業である以上は倒産の危険は変わりません。
ネット銀行が倒産したらどうなるの?
では、ネット銀行が倒産してしまったらどうなるのか、についてお伝えしていきます。
ネット銀行が倒産してしまったら今まで預けていたお金がなくなってしまったり、住宅ローンの返済をいきなり請求してきたり、などの危険を思い浮かべるのではないでしょうか。
ネット銀行は、実店舗がある銀行と同じようにペイオフという預金保険制度があります。
ペイオフは万が一金融機関が破錠しても一定額の預金などを保護する制度です。
これは、ネット銀行も同様にあり1000万円+利息までの預金が保護されます。
また、いままでのペイオフの発動は2010年の日本振興銀行の1事例のみです。
ほとんどのケースは経営が悪化すると他の金融機関に営業譲渡されたり、吸収合併されたりしています。
この時、住宅ローンの返済はどうなるのだろうか、と思われるかもしれませんが、取引先の金融機関が変更になるだけなので突然住宅ローンの残高を請求されることはありません。
ネット銀行のセキュリティは大丈夫?
ネット銀行はネット上のやりとりですので、知らぬ間に被害にあっていた、という危険を感じるかもしれません。
確かにネット銀行は過去に被害にあっています。
2016年の3月頃の警視庁の資料によると、2015年のネット銀行による不正送金事件の被害額が30億円を超えています。
被害を少なくするためそれ以後セキュリティ対策を行い、2016年の上半期の被害額は4割以上減少しました。
不正被害にあった個人口座の75%が【ワンタイムパスワード】を利用してないという結果となっています。
【ワンタイムパスワード】とは簡単にいうと1回かぎりの使い捨てのパスワードを取引のために発行する仕組みのことです。
【ワンタイムパスワード】があることで、万が一ログインIDやパスワードが漏れても不正被害にあわないで済みます。
ネット銀行はそれぞれの金融機関によって独自のセキュリティ対策が行われていますので、個人情報を守るために各種セキュリティーサービスの手続きを行いましょう。
ただし、セキュリティ対策が行われているから安心とはい言いきれません。
危険は銀行側だけでなく個人にも及びます。
自分を守るためにもパソコンのウイルス感染を防ぐセキュリティやフィッシング詐欺などの金融犯罪の知識は学んでおきましょう。
倒産の危険はこれで解決!ネット銀行の経営状態を調べる方法
経営利益
[どれだけ稼いでいるか] |
貸付残高
[お金をどれだけ貸しているか] |
預金残高
[お金をどれだけ預かっているか] |
資本金
[会社の規模はどれくらいか] |
|
ソニー銀行 | 66億円 | 15,964億円 | 22,193億円 | 310億円 |
住信SBIネット銀行 | 147億円 | 31,852億円 | 44,260億円 | 310億円 |
セブン銀行 | 423億円 | 238億円 | 6,228億円 | 306億円 |
楽天銀行 | 237億円 | 8,018億円 | 20,101億円 | 260億円 |
じぶん銀行 | 13億円 | 3,570億円 | 9,069億円 | 500億円 |
上記の表は住宅ローンを扱うネット銀行の【ディスクロージャー】です。
【ディスクロージャー】とは、企業が財務諸表や有価証券報告書などで財務内容の情報を投資家などに公開することをいいます。
証券取引法および商法により義務付けされているもので、経営が健全かどうか確認する上で欠かせない資料になります。
この【ディスクロージャー】を確認して経営に問題ないか確認してネット銀行を選ぶことが大切です。
ディスクロジャーの見方を知って経営状態が良いネット銀行を選ぼう
経営利益
[どれだけ稼いでいるか] |
貸付残高
[お金をどれだけ貸しているか] |
預金残高
[お金をどれだけ預かっているか] |
資本金
[会社の規模はどれくらいか] |
|
ソニー銀行 | 66億円 | 15,964億円 | 22,193億円 | 310億円 |
住信SBIネット銀行 | 147億円 | 31,852億円 | 44,260億円 | 310億円 |
セブン銀行 | 423億円 | 238億円 | 6,228億円 | 306億円 |
楽天銀行 | 237億円 | 8,018億円 | 20,101億円 | 260億円 |
じぶん銀行 | 13億円 | 3,570億円 | 9,069億円 | 500億円 |
ポイント①:【セブン銀行・楽天銀行・じぶん銀行】この3つの銀行は住宅ローンを代理として扱っているので不良債権のリスクが少ないです。
ポイント②:【じぶん銀行の経営利益】を見ていただけると他のネット銀行に比べて利益が少ないのがわかります。
しかし、経営利益が少ないからじぶん銀行は危険、と思うのは早計です。
じぶん銀行はまだ設立して間もないので経営利益だけで判断するには不十分となります。
ポイント③:【セブン銀行の経営利益423億円と貸付残高238億円】をご覧ください。
上記の項目から貸付が少ないのに経営利益を上げていることがわかります。
ポイント④:【セブン銀行の貸付残高238億円と預金残高6,228億円】と【楽天銀行の貸付残高8,018億円と預金残高20,101億円】をご覧ください。
上記の項目から預金残高に対して貸付残高がかなり低いのがわかります。
ここで判断できるのは、お金を預かっている量の割に儲けが多くでているということです。
ポイント⑤:資本金は会社の規模を見ることができます。
上記の表を見ると資本金額はどのネット銀行もそれほど差がないことがわかります。
ネット銀行に関わらず住宅会社や住宅ローンを利用する銀行は【ディスクロージャー】で経営状態を確認して選ぶことが大切です。
ネット銀行を危険と判断するのはもったいない!
ここまでネット銀行に感じる不安についてそこまで危険ではないよ、ということをお伝えしてきました。
実店舗がないと実態がわかりづらいかもしれませんが、店舗はなくても現実に会社は存在します。
ネット銀行は、普通の銀行がオンライン上にある、と思っていただけると安心できるのではないでしょうか。
住宅ローンの契約から融資実行までウェブ上で済ますことができるネット銀行もあります。
いろんな優遇が充実していますので、ネット銀行を検討する価値は十分にあります。
1 インターネット専業のネット銀行 |
ソニー銀行、セブン銀行、住信SBIネット銀行、楽天銀行、じぶん銀行など |
2 店舗がありながらもオンライン上での取引をメインとする銀行 |
新生銀行、東京スター銀行、イオン銀行など |
ネット銀行の窓口がないという不安がある方は、2の店舗があるネット銀行だと店舗窓口があり相談ができます。
ネット銀行のメリット・デメリット
では、実際に「ネット銀行を利用することのメリット」は何でしょうか。
特にメリットがなければ実店舗がある都市銀行や地方銀行でもいいんじゃないのか、むしろそっちの方が安心ではないのか、と思うかもしれません。
現在、ネット銀行の住宅ローンを利用する方は増えています。
利用者が増えているにはちゃんとした理由がありますので、下記にて具体的にお伝えしていきます。
ネット銀行のメリット
ネット銀行のメリットをあげると
- 来店せずに契約ができる
- 24時間いつでも手続きが可能
- スマホで残高確認できる
- 取引記録をパソコンにダウンロードできる
- 金利が低い
- 保証料や繰上げ返済手数料などの諸費用が安い
などがあります。
ネット銀行は実店舗がない、若しくは最小限しか持たないので、業務の運営にかかるコストは店舗がある銀行よりも少ないです。
そのため【金利が低い】【保証料や繰上げ返済手数料などの諸費用が安い】などのメリットがあります。
オンライン上でのやりとりで契約ができることや時間にとらわれずに手続きができるのもネット銀行のメリットです。
デメリットに感じる方もいるかもしれませんが、預金通帳が発行されない分、パソコンで取引記録をダウンロードすることができます。
そのため、わざわざ通帳を持って記帳するために出向く必要がネット銀行にはありません。
ネット銀行のデメリット
上記でネット銀行のメリットをお伝えしましたが、デメリットもあります。
- 窓口がない
- 審査が長い
- 審査が厳しい
- ID・パスワードを覚えておく必要がある
- システムメンテナンス中は利用できない
- 引落とし口座を指定できない場合がある
- セキュリティに注意
上記がネット銀行のデメリットです。
窓口がないということがどうしても不安と感じる方は、メガバンクが提供するネット専用住宅ローンを利用するのも一つの方法です。
ネット銀行のセキュリティはログインIDやパスワードなどで保護されています。
そのため、利用するにはログインIDやパスワードを覚えておく必要があります。
また、セキュリティ対策としてネット銀行もいろいろ講じていますが、フィッシング詐欺やパソコンウイルスなど自分でも対策が必要です。
ネット銀行の魅力は手数料などの諸費用や金利が安いということですが、利用するのに通過しなければいけない審査は若干厳しめです。
また、審査期間も長いので、すぐに契約をしなければいけないというケースには不向きです。
まとめ
ここまでネット銀行を利用するのは危険か、ということについてお伝えしてきました。
危険を感じている方は、オンライン上に普通の銀行がある、と意識されてみてはいかがでしょうか。
倒産の危険性はネット銀行でも都市銀行でも条件は一緒ですから、そう大差はありません。
セキュリティ対策も【ワンタイムパスワード】などの利用で防止ができます。
時間や場所を選ばないで扱えることや金利、手数料などの諸費用が安いというメリットを考えると、ネット銀行を利用するのも検討の価値があります。