こんにちは!きのぴーです。
今回は住宅ローンの「ボーナス返済」について解説!
住宅ローンの具体的な計画を立てている方のなかには、ボーナス払いを検討してる方も多いのではないでしょうか?
月々の支払いを抑えられるものの年間の返済額は変わらないというメリットから、一般的にはおトクに返済できるとされている返済プランの1つです。
ただし、ボーナス払いは少し特徴のある返済計画であることを事前に把握しておくことをおすすめします。
今回はボーナス払いのどのような点に特徴があるのか、また、本当は向いている人と向いていない人がいるなど、一般的なイメージとの違いを詳しく解説します。
そもそもボーナス払いってどんなもの?メリットとデメリットとは
ボーナス払いとはその名の通り、毎月の返済とは別にボーナスから支払う返済部分をあらかじめ決めておく返済プランを指します。
3,000万円の住宅ローンを利用し、金利1.0%の利息で返済した場合のシミュレーションは以下の通りです。
- ボーナス返済なし…毎月の返済額84,685円
- ボーナス払いあり…毎月の返済額59,731円+ボーナス月の返済額149,984円
ボーナスと毎月の返済を別々に計画することができ、会社勤めの方が利用しやすい返済プランとして親しまれています。
ボーナス払いのメリット
ボーナス払いを活用した返済計画の1番のメリットは、なんといっても月々の負担を減らすことができることでしょう。
先ほどシミュレーションした通り、ボーナス払いを利用しなかった場合の住宅ローン返済は、借入額によって変わりますが80,000円〜の返済になることがほとんどです。
同じくらいの額を賃貸住宅に支払っている家庭であれば負担が大きなるという感覚はありませんが、社宅を利用していた方やもう少し安い賃貸に住んでいた方にとっては30,000万円ほどの負担増になるケースも少なくありません。
そのため、現実味のなかった自分の住まいに現実味を持たせられるという観点では、ボーナス払いの返済プランは非常に魅力的と言えます。
ボーナス払いのデメリット
毎月の返済額を減らせるというメリットがある反面、ボーナス払いを利用する方はリスクが高まるというデメリットにも向き合う必要があります。
先ほどのシミュレーションでは、毎年150,000円ほどの金額をボーナスから支払うことにしています。
そして、会社勤めの方はボーナスが支払われなくなったケースについても、事前にシミュレーションをしておかなければなりません。
会社勤めの方のなかには、ボーナスが支給されることが当たり前と感じている方も少なくありませんが、厚生労働省の調査ではすでに3割の会社がボーナスの支給を廃止しています。
2000年頃に9割の会社が支給していたボーナスも20年弱の期間で、2割もの会社が廃止することを決めたことが分かります。
住宅ローンのボーナス払いは、時代背景を含めたリスクヘッジを行わなければならないという点に特徴があり、デメリットであると言えるでしょう。
向いている人と向いてない人がいる?ボーナス払いを使うときの3つのステップ
ここまで紹介してきたボーナスのメリットとデメリットを確認した上で、自分の会社の将来性が分からない以上は利用できない?と考えている方も多いでしょう。
しかし、毎月の返済額を軽減できる反面、リスクが大きくなることは事実ですが、将来性が見通せる方だけの返済プランではありません。
そして、そんな方はぜひ、次のボーナス払いを使うときの3つのステップを実践してみましょう。
3つのステップ
- 【ステップ1】おトクに返済できるプランではないことを理解する
- 【ステップ2】営業マンと銀行マン以外の専門家に相談する
- 【ステップ3】ボーナス払いを利用することを決めたら考えすぎない
ネガティブな情報から自分には向いていないと判断してしまう方もいますが、ボーナス払いが向いている方もいます。
理想の住まいを無理のない形で手に入れる手段として活用するためにも、ボーナス払いに隠されている本当の仕組みをしっかりと理解しておきましょう。
【ステップ1】おトクに返済できるプランではないことを理解する
ボーナス払いに向いている人も向いていない人も、お得に返済できるプランではないことを受け入れましょう。
先ほど紹介したように、一般的なイメージでは毎月の返済を抑えられるというメリットがボーナス払いにはあるとされていますが、返済総額という長期的な視点からは負担が大きくなります。
3,000万円の住宅ローンを利用し、金利1.0%の利息で返済した場合の返済総額の概算は以下の通りです。
- ボーナス返済なし…返済総額3,556万7,804円
- 毎年15万円のボーナス払いあり…返済総額3,558万5,986円
住宅ローン以外の金融商品に触れたことがある方であればお分かりだと思いますが、融資の元金に利息がかかり、その総額を返済しなければなりません。
毎年の返済額はボーナス払いなしの場合もボーナス払いありの場合もほぼ変わらないものの、利息によって若干総返済額は大きくなるわけです。
【ステップ2】営業マンと銀行マン以外の専門家に相談する
1つ目のステップを理解しておくことのメリットは多く、ボーナスに頼った支払い計画にしてしまうことをなくせる、営業マンや銀行マンからのという勧めを冷静に断ることができるようになります。
そして、おトクな返済プランであるわけではないことを理解しつつ、ボーナス払いの利用を検討している方は事前に専門家に相談するようにしましょう。
ここで言う専門家とは、注文住宅の購入に関わっていない第三者であり、ファイナンシャルプランナーなどのお金の知識をもっている人を指します。
そして、数千円の支払いで相談できるのであれば、ライフプランを相談する投資として支払ってしまうことをおすすめします。
専門家に相談することのメリットは、会社の先行きや今の年齢からこなしていかなければならないライフイベントを冷静に分析してくれることです。
一般的に、ボーナス払いには公務員や会社員のなかでもボーナスが安定している方を向いている人と定義づけていますが、これからの時代はなにが起こるか分かりません。
また、これから出産や育児が控えているとなれば、どのくらいのお金を貯金しておかなればいけないかも分からないでしょう。
そんな、モヤモヤした部分をファイナンシャルプランナーなどの専門家に打ち明けることで、自分がボーナス払いに向いている人か向いていない人かをはっきりさせることができます。
【ステップ3】ボーナス払いを利用することを決めたら考えすぎない
ファイナンシャルプランナーなどの専門家に背中を押される形で、ボーナス払いを利用すると決めたら考えすぎないようにしましょう。
もちろん、金融機関への事前確認が必要となりますが、途中で返済プランからボーナス払いを廃止することは可能です。
返済額は毎月数万円アップすることになりますが、それまで抑えられていた毎月の返済額の一部を貯金しておくことで対処できるはずです。
まとめ
一般的なイメージや簡単な試算で、おトクな返済プランと考えられることの多い住宅ローンのボーナス払いですが、メリットとデメリットがあることを念頭においておく必要があります。
特に現代はボーナスを廃止する会社の割合が増加しているという背景もあり、そのリスクに向き合う姿勢が必要です。
ただし、ボーナス払いは月々の支払額を軽減する代わりに、総支払額が若干大きくなることを把握しつつ、専門家の意見を聞いていればネガティブに考えすぎる必要はありません。
ボーナス払いには向いている人と向いていない人がいますが、その条件に合致しているかを自分で考えるのではなく、先行きを見通せる専門家の力を借りるという点がポイントです。