こんにちは!きのぴーです。
家の購入は人生で一番高価と言われ、数千万円もの金額が必要となる買い物です。
リアルに生活のイメージをするほどワクワクし、その反面でどのくらいのお金が必要なのかとドキドキしている方も多いのではないでしょうか?
しかし、家のなかでも買う人によって金額に違いがあるとされている注文住宅も、正しい資金計画の立て方をしっかりと実践していれば、心配する必要はありません。
この記事では注文住宅を検討している方が実践すべき5つのステップを詳しく解説します。
理想を追い求めると限りがない注文住宅だからこそ、豊かな生活を手にするために必要な資金計画を、事前に立てておくことが大切です。
【5つのステップを実践しよう】注文住宅の正しい資金計画の立て方とは
資金計画の立て方にはさまざまな考え方がありますが、この記事では以下の5つのステップを解説します。
- 【ステップ1】20年〜30年くらいのライフプランを見通す
- 【ステップ2】安心して返せる金額を決める
- 【ステップ3】完済するまでの期間を計算する
- 【ステップ4】返済可能額を確認する
- 【ステップ5】理想の住まいをイメージする
注文住宅を検討している多くの方が、「どのくらいの金額で建てられるのか?」という疑問を解消するために奔走してしまいがちですが、実は「自分がいくらなら支払えるか?」を明確にすることのほうが重要です。
建売住宅であれば、土地代+建物代=3,000万円といったような明確な答えが出ますが、注文住宅の場合は土地も間取りも設備も決まっていません。
そのため、理想の住まいと支払える金額に折り合いをつけることが一番の課題となります。
【ステップ1】20年〜30年くらいのライフプランを見通す
注文住宅の資金計画はどのくらいの予算が必要なのかから逆算するのではなく、20年〜30年くらいのライフプランを見通すことから始まります。
ライフプランとは人生設計とも言われ、具体的には以下のイベントのタイミングを指します。
- 結婚
- 出産
- 子ども進学
- 退職
多くの方が結婚を機に住宅の購入を検討するため、稼ぎと子どもに投資する金額を見通しておくことがライフプランを想定する第一歩です。
会社の不安定さが顕著になっている昨今ですが、大まかにでも「◯◯歳に出産」「◯◯歳に子どもが大学進学」といった年表と、そのタイミングで必要になる費用を計画してみましょう。
共働きの場合は奥さんが働けない期間も想定しよう
ライフプランを想定するさいには自分だけでなく、奥さんのライフプランも見通しておくようにしましょう。
最近は住宅ローン審査に提示する年収に、奥さんの年収を合わせた金額を用いる夫婦も少なくありません。
その場合は奥さんが出産によって働けない期間、子どもに時間をかけたい期間をあらかじめ決めておかなければ、支払いが滞ってしまう可能性が高くなることになります。
【ステップ2】安心して返せる金額を決める
自分のライフプランと奥さんのライフプランを計画したら、次は安心して返せる金額を決めていきます。
安心して返せる金額とは、「[年収−生活費]×年数ーライフイベントに必要なお金」で見通すことができます。
年収500万円で年間の生活費が100万円の場合のシチュエーションは以下のようになります。
- 【対策すべきライフイベントと想定される金額】5年後に子どもが小学校に通い始める、6年間で200万円
- 【費用を拠出する予算】500万円−100万円×5年=2,000万円
- 【想定される予算との差額】2,500万円-200万円=1,800万円
- 【毎年貯蓄しておくべき金額】1,800万円÷5年間=360万円
子どもが小学校に始まるまでの5年間で360万円の貯蓄が必要になるため、月々3万円の貯蓄が必要になるわけです。
この貯蓄しておくべき金額を余裕をもって積み立てながら、生活に支障なく支払える金額が安心して返せる金額となります。
どのくらいのローン返済額が一般的?
ちなみに総務省が行っている平成29年家計調査で、住宅ローン返済額が90,723円であることが分かっています。
この返済額を先ほど解説した、年収500万円で年間の生活費が100万円の子どもが小学校に通い始めるまでの期間に当てはめてみると、毎月のローンの返済額90,723円+3万円=12万円があらたに生まれる支出です。
今の生活から12万円が差し引かれたときの生活をイメージしてみましょう。
【ステップ3】完済するまでの期間を計算する
基本的に住宅ローンの返済は定年までに完了しておかなければなりません。
もちろん、注文住宅も今すぐ買わなければならないということはありませんが、支払いの期間を長く設けられる分、生活にもゆとりが生まれます。
40歳で注文住宅を購入しようと考えた場合でも、住宅ローン以外に支払うべきお金がなければ、生活のゆとりを手に入れられるでしょう。
65歳までの年数から注文住宅を購入すべきタイミングを想定することができます。
【ステップ4】返済可能額を確認する
ライフプランから安心して返済できる金額を算出し、返済期間を確認した段階で返済可能額を計算していきます。
返済可能額とは、収入に対するローンの返済金額の負担割合であり、フラット35や金融機関の審査基準の返済比率が25%~30%と定められています。
年収500万円の場合には125万〜150万円が返済可能額となり、月収では10万円前後の支払いまでであれば借りられることが許可されるイメージです。
一般的な返済可能額とは?
フラット35や金融機関の審査基準が定める返済比率では、年収の25%~30%が返済可能額として算出されることになります。
しかし、一般的な統計では年収の20%ほどが適当な返済可能額とされており、年収500万円の場合には毎年100万円まで、月収では83,000円ほどの返済が適当という統計があります。
このように金融機関が定める返済比率と適当とされている返済可能額には差があるため、審査から明らかになった全額を借りてしまわないように注意が必要です。
【ステップ5】理想の住まいをイメージする
そして、注文住宅の資金計画においては、理想の住まいをイメージするという作業が最後になります。
ここまで実践してきた4つのステップがあることで、予算内で建てられる最大限の理想を形にすることができます。
また、その後のハウスメーカーや工務店、設計事務所などの選び方や土地の選び方も、予算があることでリアリティをもって進めていくことができます。
注文住宅に必要なおおまかな予算とは?
最後に注文住宅を建築するさいに必要となる、おおまかな項目と予算を解説します。
基本的に注文住宅では以下の4つの費用が発生します。
- 本体工事費…家の構造や設備などの費用(メーカーなどに支払う費用の7割ほど)
- 別途工事費…地盤補強やガスの引き込みなどの費用(メーカーなどに支払う費用の2割ほど)
- 諸経費…登記に必要な手数料、税金などの費用(メーカーなどに支払う費用の1割ほど)
- 土地取得費…土地を購入にかかる費用
注文住宅の検討しているエリアや依頼するメーカーによって、数字で予算を解説することはできませんが、支払うべき項目と割合が決まっています。
支払える総資金から、建物にどのくらいの金額を支払えるのかも見通すことができます。
豊かに注文住宅を手に入れるためには正しい資金計画の立て方が必須
ここまで解説してきたような正しい資金計画の立て方をしっかりと実践することは、スムーズな家づくりを実践するためにも有効です。
多くの方が「どのくらいの金額で建てられるのか?」という疑問を解消するためにハウスメーカーや工務店、設計事務所に相談してしまいがちですが、「金融機関が算出する支払える上限額」しか導き出すことができません。
金融機関が定める返済可能とそれぞれの家庭のライフプランはまったく無関係であるため、自分のライフプランを見通したうえで立てる資金計画が重要になるわけです。