こんにちは!きのぴーです。
人生の目標とも言える注文住宅ですが、クリアすべき課題は資金だけではありません。
理想の生活を実現するために住宅ローンを組んだものの、意外な出費に追われる日々を強いられるケースも少なくありません。
今回は、本当の意味で豊かな住まいを手にするために、以下のポイントを解説します。
この記事の見どころ
どのくらい用意すれば大丈夫? 注文住宅を建てた後にかかる月々の費用
購入時に見落としてしまいがちな、修繕費や固定資産税などの支払いに対応するためにも、着実に毎月の予算取りをおこなっていきましょう。
ローンの返済だけじゃない?注文住宅を建てた後にかかるお金とは
注文住宅の購入を考え始めると、ついつい「月々の支払いがいくらになるのか?」「どのくらいの資金を準備することができるか?」といった支払い計画に目が行ってしまいがちですよね。
ここでは、建てた後に発生する支払いも正しく理解しておきましょう。
まずは注文住宅を建てた後にかかる、以下のお金の話から解説していきます!
入居後も続く3つの出費
家の所有者が支払う固定資産税
老朽化への備えとして必要な修繕費
賃貸の管理費や共益費と違い、自分の意思で着実に積み立てなければならないのが、注文住宅の難点と言えます。
最長35年の毎月続く「住宅ローン返済」
戸建住宅の購入で真っ先に頭に浮かぶ費用が住宅ローンでしょう。
家を購入する際に必須とも得るツールであり、購入後に支払うべきもっとも大きなお金となります。
ちなみに、豊かな生活を維持しながら着実に返済していくための基準は、すべての返済を年収の25%以内にすることとされています。
仮に銀行から信用を得され、年収の30%以上の融資を得ることができたとしても、他の返済を見越したローンの返済計画を立てることが重要です。
家の所有者が支払う固定資産税
注文住宅を購入したすべての方が支払わなければならない2つ目のお金が、家の所有者が支払う固定資産税です。
固定資産税は、土地や注文住宅などの一戸建ての家屋といった資産に対して課せられます。
詳しい固定資産税の算出方法はあとで詳しく解説しますが、土地や建物の資産価値が大きく関わり、20年間で100〜200万円は必要と言われています。
老朽化への備えとして必要な修繕費
注文住宅を購入したあとに支払うべき3つ目のお金が、老朽化への備えとして必要な修繕費です。
一戸建てと賃貸住宅を比較した際の大きな違いとも言われ、注文住宅の場合には計画性をもって着実に積み立てていかなければなりません。
また、「一概にいくらあれば大丈夫」といった明確な指標があるわけではなく、金額の大小が生まれるのも修繕費の特徴と言えるでしょう。
どのくらい用意すれば大丈夫?注文住宅を建てた後にかかる月々の費用
注文住宅を建てたあとには、「住宅ローンの返済」「家の所有者が支払う固定資産税」「老朽化への備えとなる修繕費」の3つのお金が必要となります。
では、実際にはどのくらいのお金を用意しておくべきなのでしょうか?
ここからは毎月かかる費用の合計額と、月々積み立てておくべき修繕費と固定資産税の額を解説していきます。
住宅ローンを利用する段階から毎月の資金繰りに修繕費と固定資産税を見込んでおくことが、余裕のある生活の土台を形成してくれるでしょう。
毎月かかる費用の合計は11万円!
もちろんローンの返済額によって差が生まれますが、毎月かかる費用は合計で11万円ほどです。
住宅ローンの返済額の平均が9万円弱とされており、修繕費と固定資産税を毎月2万円ずつ積み立てておく必要がある計算となります。
注文住宅にかかる費用を年収の25%以内に収めようと考えた際には、毎月2万円ずつの修繕費と固定資産税の金額が決して小さいものではなく、計算に入れておくことがいかに重要かが分かるのではないでしょうか。
修繕費はいくら積み立てておくべき?
新築のうちはすべてがピカピカであるため「修繕費なんて必要なの?」と感じてしまいがちですが、一般的には住み続けている年数×10万円ほどの予算を設けておくべきと言われています。
住み始めて10年ほどで外壁や屋根の張替えに100万円、20年ほどで水回りのリフォームに200万円、30年目には間取りを丸っと変えるために300万円といったように一定期間でのメンテナンスは必須となります。
最近ではあらかじめ二世帯住宅にも対応できるような躯体で注文住宅を建てる方も珍しくなく、30年後を見据えた家造りをすることで、子ども世帯の経済支援を果たしている方もいます。
固定資産税はどのように算出される?
固定資産税には土地や建物の資産価値が大きく関わっており、20年間で100〜200万円ほどの金額が必要となります。
では、固定資産税はどのような計算式で、どのようなステップで算出されるのかを確認していきましょう。
固定資産税は以下の4つのステップで算出されます。
① 固定資産税評価額を確認する(実勢価格と呼ばれ、年々変動するため一般化する60%をかけられることがおおい)
② 固定資産税評価額に1.4%をかけ、実際の税額を算出する
③ 住宅用地と新築住宅には軽減措置が適用される
④ 土地と建物の軽減後の金額を合算する
ちなみに、③の軽減措置は住宅用地の200㎡までの部分が1/6に、200㎡を超える部分は1/3に軽減され、新築住宅の建築後3年間、120㎡以内の住居部分が1/2に減額というものです。
実際に土地2,000万円、建物2,000万円の注文住宅を購入した場合のシミュレーションは、以下の通りです。
① 固定資産税評価額=4,000万円(土地と建物の合計)×60%=2,400万円
② 実際の税額=2,400万円×1.4%=33.6万円
③ 土地の軽減措置=16.8万円×1/6=2.8万円・建物の軽減措置=16.8万円×1/2=8.4万円
④ 2.8万円+8.4万円=11.2万円
このような金額が固定資産税として毎年課されることになり、軽減措置のある新築でも毎月1万円弱の支払いが発生することになります。
また、年々固定産評価額は下がっていきますが、その分軽減措置もなくなるため注文住宅を購入したあとは、土地や建物を手放すまで支払い続けるものと認識すべきと言えるでしょう。
まとめ:固定資産税と修繕費は毎月積み立てよう!
注文住宅と聞くと、多くの方が住宅ローンを借りて、どのくらいのペースで返済していけるかをイメージしてしまいがちですが、「修繕費」や「固定資産税」といった、その他の費用もしっかりと見込んでおく必要があります。
そして、大まかな予算取りは以下の通りです。
注意ポイント
大まかに住宅ローン以外に2万円ほどの金額が必要になると考え、早いうちから予算取りをしておきましょう。
また、一般的に資金にゆとりを残した状態での注文住宅の購入は、年収の25%以内に収めることが重要でしたね!
しっかりと住宅ローン以外の「修繕費」や「固定資産税」といった費用も加味しておきましょう。
もちろん、ボーナスを頼った予算取りを行うこともできますが、毎月着実に積み立てておくことが本当の意味で豊かな住まいを築くことに繋がるはずです。