こんにちは!
今回は「注文住宅の総費用」についてお話ししたいと思います。
あなたはしっかりと「家づくりで必要な費用の全て」を把握していますか?
少しでも不安がある人はぜひ最後まで読んでくださいね。
注文住宅は建売住宅やマンション購入に比べると費用がかかりますが、間取りに関する非常に細かな部分まで思い通りにすることができます。
あなたやあなたのご家族が望む理想のリビング、お風呂、家事のしやすい導線、広いキッチン、落ち着ける書斎、何でも叶います。
注文住宅って本当に素敵だと思うんです。
まさにこの世であなただけの夢のマイホームです。
さあそんな素敵な注文住宅、一体いくら必要なのでしょうか?
まずは「どんなところ」に「どれくらい」のお金がかかるのか。
整理して見ていきましょうね。
家づくりに必要な費用の種類を知る
家づくりに必要な費用は、大きく「4つ」に分けることができます。
「本体工事費」「別途工事費」「設計料」「諸費用」の4つです。
本体工事費 + 別途工事費 + 設計料 + 諸費用 = 家づくりに必要な総額となります。
ひとつずつ解説しますね。
【本体工事費】とは
建物本体、家そのものをつくるためにかかる費用のことです。
例えば基礎工事や、外壁工事、屋根工事、内装工事などが含まれます。
本体工事費は、工法や建築面積、間取り、オプションのグレード、また場所や時期によっても増減します。
4つの費用のうち、実はこの「本体工事費」が最もお金がかかります。
実に家づくりにかかる総費用の約70%がこの「本体工事費」なのです。
ここでひとつ、ぜひとも知っておいていただきたいマメ知識があります。
注文住宅を検討していると、よく「坪単価」という言葉を聞きませんか?
※坪単価とは、家を建てる時の1坪当たりの建築費のことです。
ちなみに1坪の広さは縦1.82メートル、横1.82メートル。
畳2枚分とほぼ同じ広さなんですよ。覚えておきましょう。
例えば「ウチの会社は坪単価50万円で家建てられます!」と、宣言している会社があるとしましょう。
そこで多くの人の頭の中では次のような計算がおこなわれます。
「坪単価50万円ということは…30坪の家なら…1,500万円!1,500万円で30坪の注文住宅が手に入るぞ!」
計算は間違っていませんが、この場合でも1,500万円で注文住宅は手に入りません。
なぜなら、この「坪単価」という表現は、本体工事のみを指す場合が多く、その他の「別途工事費」「設計料」「諸費用」は含まれていない金額表示であるケースがほとんどなのです。
ですので、坪単価50万円で注文住宅を手掛ける住宅会社に床面積30坪の注文住宅をお願いした場合、実際にかかる費用は、1,500万円+別途工事費+設計料+諸費用 です。
坪単価で単純計算しただけでは、お金が足りないんですね。
都道府県別の坪単価の相場を紹介している記事はコチラ
-
-
注文住宅の平均的な坪単価と平均延べ床面積を都道府県別で公開!
続きを見る
色々な費用が複雑に絡み合う注文住宅の世界で、とっても分かりやすく建築費用を求めてくれる「坪単価」。
しかし、その言葉の意味は正しく理解しておかないといけません。
どんどん次いきますね。
【別途工事費】とは
建物本体以外にかかる工事費のことです。
具体的には、既に所有している土地に建物が建っている場合には「解体費」だったり、家を建てるうえで土地の地盤がゆるく、このままでは大きな地震などで家が傾いてしまう、そんなときには地盤を補強する工事が必要になるため、「地盤改良工事費」がかかります。
-
-
地盤調査&地盤改良工事の費用についてサルでも分かるようにまとめた
続きを見る
お庭の塀、柵、カーポートなどの「外構工事費」、コンセントを引っ張ってきたり、照明を設置するなどの「照明器具工事費」、その他「カーテン工事費」「空調工事費」「給排水などの引き込み工事」などなど、実は建物本体以外でも色々と工事するところは多く、それだけ様々な費用がかかります。
この「別途工事費」は「本体工事費」の15~20%ほどの費用を想定しておきましょう。
本体工事費として1,500万円かかるとしたら、別途工事費は「15,000,000 × 0.2 = 3,000,000(円)」300万円くらいはかかります。
あくまで目安ではありますが、知っておいて損はないですよね。
ちなみにこの「別途工事費」は「付帯工事費」と表現されている場合もあります。
意味合いは同じです。つまりは本体工事以外の細かい部分の工事費のことですね。
ここまでで 1,500万円 + 300万円 + 設計料 +諸費用 = ???円 となります。
【設計料】とは
シンプルに言うと、設計図を作ってもらうための料金です。
設計図とは建造物の形状・構造・寸法を一定のきまりに従って記した図面のことです。
住宅会社の営業マンはあなたのご家族のライフスタイルなどを聞いたうえで、過ごしやすい間取りを一生懸命考えてくれます。
限られた土地の広さの中でも、収納スペースをたっぷりと作るために様々なアイディア・工夫を提案してくれたり、この土地は日当たりが良くないのでリビングを2階に持ってきちゃいましょうとか、生活しやすい間取りを提案してくれます。
間取りが決まったら、その間取りの寸法や形状、使用する木材などを細かく設計図にまとめてくれます。
本当にびっくりするくらい細かく正確に寸法などを表記してくれます。
そうやって出来上がった設計図をもとに、大工さんが忠実に建ててくれるわけです。
設計料は、建築工事費(本体工事費と別途工事費を足したもの)の10~15%くらいが目安と言われています。
これまでの例を用いると本体工事費は1,500万円、別途工事費は300万円ですので、設計料は 「18,000,000 × 0.15 = 2,700,000 (円)」 となり、
270万円くらいが目安です。どんどん必要なお金が増えてきましたね。
ここまでで 1,500万円 + 300万円 + 270万円 +諸費用 = ???円 となります。
次で最後です。
【諸費用】とは
これはその名の通り、本体工事費、別途工事費、設計料以外の全ての費用です。
じつは注文住宅ってこまごまとした費用が結構多いんです。
例えば、基礎工事をおこなう前にその土地で工事の無事を祈る祭事「地鎮祭」。
家の骨組みが無事出来上がったことを喜び、感謝するお祝いの儀式「上棟式」。
これらを執り行うための費用や、住宅ローンの手数料、住宅にかける保険料、不動産所得税や固定資産税などの税金関係に加え、そもそも完成した注文住宅にお引越しするための費用などなど。建て替えをする方なら仮住まい費用も必要です。挙げたらきりがないくらい、こまごまとした支払いがあります。
引っ越しの距離や仮住まいの有無により、必要金額は大きく増減します。
ちなみに地鎮祭と上棟式に関しては、「やらない」という選択肢もあり、最近の方は割と「やらない」みたいです。
確かに費用を少しでも減らしたいという気持ちはとても分かります。
さて、この諸費用ですが、建築工事費(本体工事費と別途工事費を足したもの)の5%は最低でも必要だと言われています。
これまでの例を用いると本体工事費は1,500万円、別途工事費は300万円ですので、「18,000,000 × 0.05 = 900,000 (円)」となり、90万円前後の諸費用がかかります。
これで一番初めにご紹介した公式が求められるようになりましたね。
一番初めにご紹介した公式とは、以下のものです。
「本体工事費 + 別途工事費 + 設計料 + 諸費用 = 家づくりに必要な総額」
あと一つだけ補足なのですが、「予備費」として100万円ほど持っておくと、安心です。
みなさん、頭の中で整理出来ていますか?いよいよまとめますよ!
まとめ
まず、家づくりに必要な費用は下記のとおりです。
「本体工事費+別途工事費+設計料+諸費用+予備費=家づくりの総費用」
坪単価50万円で30坪の注文住宅を建てる人の場合。
これまでの例をもとに導き出した必要な総額の目安は以下のようになります。
「 1,500万 + 300万 + 270万 + 90万 + 100万 = 2,260万」
2,260万円!あくまで目安ですが、2,260万円必要です。
初めは「坪単価」を単純計算して1,500万円で注文住宅が建てられると思っていたのに、実際は全然お金が足りない、ということが分かりましたね。
ハウスメーカーや工務店から届くチラシや折り込み広告に記載されている金額表記や坪単価の価格を鵜呑みにしては危険です。
注文住宅を建てるにあたり、資金計画を立てることは非常に重要です。
あとでお金が足らないという事態にならないように、「どこにいくらかかって結局総費用がいくら必要なのか」を把握しましょう。
僕はこの家づくりに必要な各費用について勉強したとき、ある疑問が浮かびました。
「では注文住宅を建てた人の平均総費用ってズバリいくらくらいなのかな?」と。
なのでまとめました。
よろしければコチラもご覧ください。
-
-
注文住宅の平均総費用は3,312万円!頭金はいくら必要?
続きを見る